| この「光の波」のオプション価格がいくらくらいになるのか全く想像がつかない |
ヴェイロンではじめて採用された当初、まさかこの手法がここまで人気化するとは思わなかった
さて、ブガッティがその工場から送り出すクルマについては「同じ仕様のクルマが存在しない」こと、いずれも顧客の要望によって「高度にカスタムされている」ことが知られていますが、先日公開された「シロン・スーパースポーツの納車第一号」に加え、同様のペイントスキームを持ったシロン・ピュールスポール(ピュアスポーツ)がお披露目されることに。
これらはヴェイロン「ロル・ブラン」にて採用された、陶器の表面に光が映り込む様子を新しい解釈にて用いられ、該当のペイントスキームについては「Vagues de Lumière(光の波)」という命名がなされています。
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シロン・スーパースポーツ Vagues de Lumièreはこういった仕様を持っている
そこで再びこのシロン・スーパースポーツを見てみたいと思いますが、ボディカラーは「カリフォルニア・ブルー」、そしてその上の光は「アランチョ・ミラ(オレンジ)」。
ボディカラー名、オレンジの光というところからすると、カリフォルニアの夕日をイメージしたのかもしれません。
フロントのホースシュー・グリルにはオーナーの要望によって「38」の数字が描かれます。
ちなみにこの”数字を描く”というオプションは約80万円だと言われていますね。
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マグネシウム製のホイールもアランチョ・ミラにペイントされています。
今回それらの画像は公開されていないものの、このペイントの他にもオーナーの拘りが反映されており、エンジンルームにはレタリングが施されるほか、インテリアにもこのアランチョ・ミラが用いられているもよう。
たしかにチラっと見えるインテリアはルーフ内張りやルームミラー、そのステーまでもがオレンジ。
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シロン・ピュールスポール Vagues de Lumièreはこういった仕様を持っている
今回新たに公開されたのがこのシロン・ピュールスポール Vagues de Lumièreですが、一見するとネイビーのボディカラーを持っているように見えます。
ただしよく見ると、なんとクリアブルー仕上げのカーボンファイバーの上にブルーの「光の波」が再現。
リアウイングの翼端はフランス国旗カラーです。
なお、この光の波部分のカラーは「ノクターン」。
フロントには「9」の文字が入りますが、これら二台が同じオーナーによるものなのか、それとも異なるオーナーの注文した車両なのかは不明です。
これまで、この「光の反射」を表したペイントを持つシロンが何台か公開されていますが、いずれもコントラストの強いカラーリングを持ち、よってこの「ブルーにブルー」はなかなか新鮮ですね。
このカラーリングの再現には5週間を要する
ブガッティによれば、この特殊な「光の波」をボディ上に再現するのにかかる期間は5週間。
まず、2Dの型紙をいくつも作成し、それを車の3D表面にミリ単位の精度で貼り付ける必要があるといい、次にブガッティの職人が手作業でコントラストカラーを何層にも塗り重ねることによって深みのあるカラーパターンを作り上げ、光の反射によるイリュージョンを生み出すことになり、最後には何層ものクリアコートで保護される、と紹介されています。
もちろんこれはブガッティのパーソナリゼーションプログラム「シュールムジュール」を利用したもので、ブガッティがこれまで培ってきたコーチビルド、ハンドクラフトのインテリア、塗装仕上げ、刺繍、ボディワークなどの優れた歴史をベースに、熟練デザイナーとエンジニアの専門知識を結集した全く新しいプログラム。
ここでは特注のデザイン、素材、仕上げに対する顧客の高まる要望に応えるといい、ブガッティの顧客とシュールムジュール・チームとの密接なコラボレーションによって芸術作品が生み出されることになる、と紹介されています。
なお、この元ネタは上述の通り、2011年にブガッティとベルリン国立陶磁器製作所のと共同によって生み出されたヴェイロン16.4 グランスポーツ ロル・ブラン。
ボディシェルの自然な反射がクルマの上を「流れる」様子を再現し、力強いブルーの色合いでヴェイロンの曲線にハンドペイントのラインが施されています。
その後2019年に、ブガッティは3週間かけて「タイタニックブルーとガンパウダーグレー」のテーマにて、同じく自然光から着想を得たシロン「Zebra 1 of 1」を製作していますが、イエロー、そしてレッドをテーマにしたシロンもこれまでに目撃されていますね。
ブガッティCEO、のクリストフ・ピオション氏によると、「ブガッティのハイパースポーツカー2台に施されたこのカラーリングは、ブガッティの基本哲学であるクラフトマンシップ、イノベーション、伝統を体現しています。私たちは、お問い合わせから最終的な引き渡し、アフターサービスに至るまで、ブガッティの顧客体験を、自動車業界ではかつてないレベルにまで高めるよう常に努力しています。今後、シュールムジュール・チームとともに、お客様がどのようなものを作り上げていくのか、とても楽しみです」とコメント。
今後もまだまだ「あっと驚く」カスタムが施されたブガッティが誕生することになりそうですね。
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参照:Bugatti
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