もっともトリガー条項の凍結解除は、自民党内では早々に見送りの公算が強まっており、現状では国民民主党が何のために予算案に賛成したのか、よく分からない状況になっている。玉木氏は17日になって「『トリガー』を全くしないという話になったら(与党との)協議から離脱する」と発言したが、後の祭りである。
政界にはそこそこの波紋が広がっているが、筆者には率直に言って「いずれこうなるだろうと思っていた」という印象しかない。
玉木雄一郎代表は2018年の結党以来、自らこそが「野党の盟主」であるかのように振る舞おうとしてきた。かつて政権を担った民主党の後継は自分たちだ、との意識が強かったのだろう。だから、同じ民主党出身者が多くを占める立憲民主党が野党第1党となり、国民民主党との勢力に差がついていくことを認められなかった。
そのため国民民主党は、日本維新の会など「立憲以外の野党との連携」をあれもこれもと模索し「立憲より上の立場」を目指そうとしたが、何一つ奏功しなかった。それどころか、国民民主党の所属議員の多くが今や立憲民主党に移り、かつて国民民主党で政調会長として自分を支えた泉健太氏が、いま立憲の代表になっている。
野党の「与党化」という禁断の果実に手を出した
こんな状況に玉木氏が耐えられるわけがない。だが、野党の枠組みのなかでは、もうどうやっても「立憲民主党の兄貴分」にはなれない。八方ふさがりとなった玉木氏は、禁断の「与党化」に手を出すほかはなくなった。ただそれだけのことだろう。
(略)
一方の玉木氏は第三世代。「非自民」という志向はもともと薄く、そもそも「野党的な批判的振る舞い」を好まない。「自民党の政策よりわが党の政策が優れている」ことをアピールできれば良いのであり、自民党と戦って勝負をつける発想は薄かった。
玉木氏は、この「第二世代」と自分たちの間に「対決型野党か提案型野党か」という、陳腐なキャッチフレーズで線を引いた。立憲民主党を「対決型野党」、国民民主党を「提案型野党」と位置づけ、立憲を「古い抵抗政党」と批判し始めた。
「提案型野党」は多くの政党が失敗してきた道
だが、玉木氏は気付いていない。「提案型野党」こそが、過去に失敗を重ねた「古い野党」であることを。
小選挙区制の導入以降、自民党と政権を争う野党第1党に対し「是々非々」路線を掲げたいくつもの「第三極」政党が生まれては消えていった。「与党寄りか野党寄りか」で党内対立を起こして分裂し、政党として長く存続できなかったのだ。
玉木氏は「提案型」を標榜する国民民主党について「新しい野党の姿を問いたい」と語っているが、それは過去に失敗してきた「第三極」野党の焼き直しにすぎない。
小選挙区制の下、与野党が政権をかけて戦うことが制度上求められているなか、自民党から「戦って政権を奪う」という発想を持ち得ない政治家は、野党のリーダーにはなれない。「政府の予算案に賛成する」姿勢と「野党の盟主である」ことは、決して両立しないのだ。
引用元: ・【ゆ党】やがて自民党に吸収されるだけ…国民民主党がまんまとハマった「提案型野党」という毒饅頭 [デデンネ★]
タマキンは風見鶏だが選択間違ったんじゃねーかな
玉木はデージンになりたいんだもの
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