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日本近代画家の中村彝(つね、1887~1924)は、死に近い人生を送った。彼は幼年時代、家族を次々と失い、20歳で一人になった。両親は病気で亡くなり、日露戦争に参戦した長兄は戦死し、次兄は事故でこの世を去った。全世界に広がった結核は、中村を一生苦しめた。結核で37歳で亡くなった彼は、死ぬ1年前…