| BMWはもともとデザインに対してチャレンジングな会社ではあったが |
ライバルに対抗するのであれば、ここまで「振り切る」必要があったのかも
さて、BMWが予告通り、フルモデルチェンジ版となる新型7シリーズ、そしてそのエレクトリック版となるi7を発表。
BMWは新型7シリーズ / i7によって「ドライビングの喜び、比類ない長距離走行時の快適性、そして最高級のデジタル体験を楽しむための前向きな方法を創造する」と述べており、内外装を一新することでそのコンセプトを視覚化しています。
デザイン上のトピックはやはり(新型X7同様に)スプリットヘッドライトが採用されたフロントで、キドニーグリルによって明確に「BMW」だとわかるものの、ほかのシリーズとは大きく差別化が図られているようですね。
それと同時に、新しいドアノブ、そしてやはり新デザインのホフマイスターキンクが目を引きます。
なお、4シリーズ、XM、iX、X7といったアクの強いモデルが立て続けに発表されたということもあり、もうこの新型7シリーズを見てもあまり驚かなくなってしまったことには自分でも驚かされます。
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このデザインは他のどのライバルにも真似できない
BMWはこれまでにもかなり大きなデザイン的チャレンジを行っていますが、トップレンジである7シリーズでここまで大きな挑戦を行った例は記憶になく、クリス・バングル時代に次いで革命的なモデルチェンジだと言えるかもしれません。
今回の新型7シリーズは第7世代に該当し、その45年の歴史の中でも「最も先進的で革新的なクルマ」、そして「他のどのライバルにも真似できない全体的なデザインのまとまりを持つ」と紹介されています。
オフィシャルフォトを見るに、「フラッグシップらしからぬ」全身ブラックというフィニッシュが見られ、このあたりは同じグループに属するロールスロイス「ブラックバッジ」の成功を反映させたものかもしれません(オプションもしくはグレードによってフィニッシュが変わるものと思われる)。
これまでBMW 7シリーズというと、どうしてもメルセデス・ベンツ Sクラスの影に隠れがちではあったものの、今回の新型7シリーズは明らかにSクラスとは異なる個性を持ち、新しい顧客を引きつけることになりそうですね。
そしてこの7シリーズについては、ピュアエレクトリックモデル「i7」のようにいくつかのパワートレーンを持つことを前提に設計されていますが、グローバル化してゆく市場の中で「市場ごとに細かく細分化される」要望にも対応しているといい、BMWにとって最も重要な販売地域である「中国向けの専用モデル」や、欧州向けのディーゼルモデルなど、市場別のポートフォリオが考慮されている、とのこと。
これによりBMWは、世界中のすべての自動車市場において、顧客の個別ニーズ、インフラストラクチャー要因、法的規制を考慮しつつ販売することができるようになったといい、欧州ではまずBMW i7のみが導入され、米国、中国、その他の一部の販売地域では、i7に加え、ガソリン・エンジンと48Vマイルド・ハイブリッド・テクノロジーを搭載した2つのモデルを提供することになるもよう(日本市場についてはまだ言及されていない)。
ガソリンエンジンを搭載した7シリーズとしては、ひとまず48Vマイルドハイブリッドテクノロジーを採用した3.0リッター直列6気筒ターボ(380PS)を搭載する740i、直列6気筒ガソリン・エンジンとプラグイン・ハイブリッド・ドライブ・システムを搭載した初のBMW Mモデル「M760e xDrive(571PS)がラインアップされるようですね。
新型BMW i7は高級感のある仕上がりに
一方、こちらはピュアエレクトリックモデルのi7。
そのイメージはガソリンモデルの7シリーズとは大きく異なり、パワートレーン同様そのイメージをエレガント、モダン、サステイナブル、スポーティ、ダイナミックといったふうに様々な表現力を持ち、様々な顧客にアピールすることを目指しているように思えます。
なお、 i7にはフラッグシップモデルとなる「M70 xDrive」が追加され、これはフロントとリア・アクスルに2つのモーターを備えた全電気駆動システムを搭載し、2023年後半に発売の予定。
その駆動システムは、600psを優に超える最高出力と1,000Nmを超える最大トルクを発生し、BMWの公道走行用モデルとして最もパワフルになる、と紹介されており(現時点ではスペック未確定)、0-100km/h加速が4.0秒以下という驚愕の加速を誇ります。
新型BMW7シリーズ / i7のインテリアはこうなっている
新型BMW7シリーズ / i7はその外観だけではなくインテリアについても大きく進歩しており、BMWシアター・スクリーン、最新世代のBMWオペレーティング・システム8を搭載したマルチ感覚の車両体験BMW iDrive、さらにBMWカーブド・ディスプレイや自動駐車・操縦のためのマニューバー・アシスタントなどの革新的な機能を搭載。
後部座席には、ルーフから下方に延びる32:9フォーマット / 8K解像度を持つ31.3インチ・パノラマ・ディスプレイが装備され、2列目シートを”プライベート・シネマ”に変身させることが可能。
ドライバーと助手席側だと、コントロール・ディスプレイ上にてYouTubeのビデオ・オンデマンド・ストリーミングを初めて利用することができるようになったと紹介されています。
画像を見る限りでは、ダッシュボード上下を分割するかのようにクリスタル風の加飾が挿入され、この部分にはなんらかのイルミネーションが仕込まれているようですね。
BMW X7 / i7のプロモーション動画はこちら
参照:BMW
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