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 いわゆる「働き方改革」によって残業が減って休日が増えたのはありがたいが、肝心の「手取り給料」がけっこう大幅に減ってしまい、正直、生活がちょっと苦しいかも……という人は決して少なくないはず。

 また、最近はそこに「コロナ禍」も重なったことでさらに手取り額が減少し、「ちょっと苦しいどころか大ピンチ! 何かしら副業をしないとヤバいかも!」と考えている人だっているだろう。

 そんな時、我々のようなクルマ好きが注目すべきは「クルマを使って稼ぐ副業」だ。もちろん仕事なので「好きなジャンルのことでラクして儲ける」なんてことはあり得ないが、大好きなクルマに触れていられる仕事なら、時間も体力も削られることになる副業だって、前向きに続けられる可能性は高いはず。

 GW明けでお財布事情が厳しい人も多いだろう。ということで、明日からでもさっそく始められそうな「クルマを使って稼ぐ副業5選」をご紹介しよう!

文/谷山 雪
写真/Adobestock (トップ画像=tamayura39@Adobestock)

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■クルマde副業その1 レンタカー回送

 収入の目安:土日のみ稼働で3万~5万円/月

レンタカー回送は、さまざまなレンタカーで長距離移動するのが楽しいと感じられる人にオススメ(Hanasaki@Adobestock)

「ワンウェイ」と呼ばれるレンタカーの乗り捨てサービスで、ほかの店舗に返却された車両を元の店舗に移動させる仕事が「レンタカー回送」。県境を越えて回送する機会も多いため、「長時間の運転が苦にならない」という人に向いている。

 また、コンビニや飲食店などでのアルバイトと違って、人間関係や接客に煩わされることなく「ほぼ一匹狼」として仕事ができるため、人との触れ合いや出会いなどは特に求めちゃいない――という人に向いている副業だとも言えるだろう。

 ワンウェイで乗り捨てされたクルマの回送は、レンタカー会社のアルバイト従業員が行う場合と、レンタカー会社から委託を受けた回送代行会社が仕事を仲介する場合に分けられる。

 今さら時給1000円強程度でバイトするのもアレなので、我々が土日に副業としてやる場合は「個人事業主としてレンタカー回送代行会社と業務委託契約を結び、回送業務を案件単位で請け負う」という形にしたいところ。

 1回送あたりの収入は、業務委託の場合は距離に応じて1000~3000円ほど。土日をフルに使い、なおかつ寝る間も惜しんで回送に励めば副業収入10万円も夢ではないが、無理のないペースで働きたい場合は月収3万~5万円ぐらいというのが現実的な線になる。

■クルマde副業その2 運転代行

収入の目安:土日のみ稼働で3万~5万円/月

 運転代行とは、ドライバーAとBの2人が会社のクルマで、酒に酔ったお客のクルマを迎えに行き、ドライバーAが運転代行者としてお客のクルマを運転し、ドライバーBが会社のクルマを運転する。

 そしてお客を目的地まで運んだ後は、AとBの2人で会社のクルマに乗って事務所に帰るか、もしくは次のお客が待っている場所まで走っていく――という仕事だ。

 お客のクルマを運転するドライバーAは「第二種運転免許」が必要だが、会社のクルマだけを運転するドライバーBの立場であれば第一種運転免許のみでOKとなる。

 報酬体系は「歩合制」と「時給制」の2種類があるが、第一種運転免許で仕事をする場合はおおむね7000円/日くらいとなる場合が大い模様。繁忙期と閑散期で差は出るが、土日だけ働いた場合の月収は5万~6万円ほど。

 勤務時間は19時から深夜2時か4時くらいになるケースが多いはず。土曜日はいいとして、日曜日の深夜2時か4時くらいまで働いて、そのまま翌月曜日の朝から本業のほうを始めるのはなかなかハード。夜に強く、なおかつ「睡眠時間が短くてもけっこう大丈夫」という体質の人に向いている副業だ。

■クルマde副業その3 軽運送業

 収入の目安:土日のみ稼働で5万~15万円/月

「釣りやキャンプなどに使うための軽バンを持っているが、働き方改革で残業代が減って釣り&キャンプどころではなくなった。そうだ、自前の軽バンを使って土日だけ『軽運送』をやって月に数万円を稼ごう! 我ながらナイスアイデア!」

 ……そんな風に思っている人もいるかもしれないが、軽運送業で金銭を得るには、例え副業であっても「貨物軽自動車登録(黒ナンバー取得)」が必須。黄色ナンバーのままで運賃を請求することはできないのだ。

 ダイハツのハイゼットカーゴなどの商用バンでは、必要な書類を作って申請すればそのまま黒ナンバー取得が可能で、スズキ エブリイワゴンなどの乗用車であっても、リアシートを取り払うなどの構造変更を行えば黒ナンバーの取得は可能。交付にかかる費用は1400円程度だ。

 また、すでに黒ナンバーが付いている商用軽バンをリースして使うことも可能だが、その場合は月に数万円のリース料がかかってしまう。

 それでも土日をフルに使って死ぬ気で(?)働けば月に15万円ほど稼ぐことも不可能ではないが、運送の仕事というのは「相手先次第」という部分がデカい。

 そのため、自分の都合のいい時間帯に、都合のいい距離の仕事が入るとはかぎらない。「月曜日は朝から仕事なのに、配送を終えて帰宅できるのは夜中過ぎになってしまう……」なんていう、遅い時間に出発する長距離の依頼もすべて引き受けないかぎり、月収15万円プレイヤーにはなれないはず。

 ちょうどいいペースでも稼げるのは「月に5万円くらい」と考えておくのが現実的だろう。

■クルマde副業その4 出張手洗い洗車

 収入の目安:土日のみ稼働で5万~8万円/月

 筆者は個人的にまったく好きでも得意でもないが、世の中には「洗車が大好きで、その腕前にも自信がある」という人も多いだろう。そんな人に最適な副業が「出張手洗い洗車」だ。

 筆者のように「自分で洗車をするのはめんどくさい」と考える人からの依頼を受け、その人の自宅や近隣の駐車場などまで道具を持って出向き、バシッと手洗い洗車をしてお代を頂戴するという仕事だ。

 1台あたりの洗車料金相場は車種やサイズ、車格などによってさまざまだが、一般的な車両の場合で4000円から5000円ほど。仮に間をとって「平均価格4500円/台」とした場合、1日に2台の洗車を請け負えば日給9000円となり、土日の2日間を投じれば1万8000円。それを毎週末行えば、副業での月収は7万2000円ということに。まずまずの副収入だと言えるだろう。

 問題は「どうやって集客するか?」で、競合も多いジャンルゆえ、個人がSNSなどを通じてコンスタントに集客するのは決して簡単ではない。また、個人の場合、何かトラブった時の責任問題というのもけっこう難しい。

こういった業務を行うのに集客方法は毎回と言っていいほど悩みの種になる。手っ取り早い解決策は、どこか大手と代理店契約を結ぶことだ(Mono@Adobestock)

 そのため現実的には、いくつかあるフランチャイズ業者と代理店契約を結び、その本部から洗剤などを購入しながら、その業者のカンバンとシステムを使いながら集客し、稼いでいく――というスタイルになるだろう。

 これとて集客は「自分の腕と熱意次第」という部分は大だが、「洗車が大好き! ぜんぜん苦になりません!」というタイプの人であれば、月に数万円を稼ぐのは充分可能だ。

■クルマde副業その5 カーシェアへのマイカー貸し出し

 収入の目安:数千円~5万円/月

 従来型のカーシェアリングは「企業がクルマを提供し、複数の人がそれをシェアをする」という仕組みだが、現在は「クルマを貸したい個人」と「クルマを借りたい個人」が気軽に貸し借りできるようになっている。

 つまり、自分が乗っていない時はただ駐車場で眠っているだけの愛車を、便利なアプリを通じて他人に貸し出すことで、金銭を得ることができる時代になっているのだ。

 1回貸し出すあたりの料金は――車種やオーナーによってさまざまではあるが――3000円から7000円ほどで、仮に1回あたり5000円の設定で月に6回の利用があった場合の売上は3万円に。

 売上の10%ほどを運営側に手数料として支払う必要はあるが、それでも、使っていないクルマをちゃちゃっと貸し、そして返してもらうだけで月に2万円以上の副収入になるなら、働き方改革で減ってしまった残業代のことも気にならなくなりそうだ。

 ただ、これを副業としてやるには「自分のクルマを人に運転させることに抵抗がない」「走行距離が増えることも気にしない」といった、一般的な「クルマ愛」とは相反するメンタリティも必要となる。

 そのため、そこを「……無理!」と感じる人も多いかもしれない。だが、もしも抵抗がないのであれば……けっこうわりのいい副業になるだろう!


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