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<p>新たに承認 小型の補助人工心臓つなぐ国内初手術 大阪 |NHK 関西のニュース</p><p>「これまで救えなかった人を救えるようになるのでは」 重い心臓病の患者に、新たに承認された小型の補助人工心臓をつなぐ手術。 国内で初めて大阪の病院で行われました。 胸を切り開く必要がなく、患者の負担を減らせると注目されています。</p><p></p><p>新しい補助人工心臓は、去年11月に国に承認され、カテーテルの先端部分に長さ2センチほどのモーターを備えたもので、肩の血管から心臓まで入れて内部の血液をモーターでくみ取り、全身に送り出します。 くみ取る血液の量は1分間に最大で5.5リットルと成人男性の心臓の機能を補える性能を備えるうえ、30日間の継続使用にも耐えられるのが特徴です。 承認後、初めての手術が先月(3月)、大阪・天王寺区にある大阪警察病院で大阪府内に住む80代の男性に行われました。 男性は急性心筋梗塞に加え、心臓から全身に血液を送り出す最も太い血管、大動脈の内側の膜がはがれる「大動脈解離」を発症し、命の危険がある状態でしたが、この補助人工心臓を装着して心臓を休ませながら治療を続けたところ、2週間ほどで装置を取り外すまで回復したということです。 男性の容体は安定していて、現在、入院しながら、からだを起こし車椅子に乗って移動したり、座ったまま足を持ち上げたりするなど、リハビリを続けています。 補助人工心臓は、これまで体外式のタイプや体内に植え込むものがありましたが、いずれも胸を切り開く大がかりな手術が必要で、患者の負担が大きいことや、緊急時の対応が難しいことなどが課題でした。 大阪警察病院の澤芳樹 院長は、「患者は当時、ショック状態で補助人工心臓がないともたない状況だった。緊急で重篤な患者にすぐに対応できて、負担が少ないこの人工心臓が果たす役割は大変大きなものになるだろう。これまで救えなかった人を救えるようになるのではと思う」と話していました。</p>