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琥珀(こはく)院 二 晴賢(はるかた)は荒々しく立つと隆兼(たかかね)をのこして広間から出て行ってしまった。伊香賀(いかが)も悄然(しょうぜん)となった隆兼に冷ややかな一瞥(いちべつ)をくれて、後を追う。弁護の道は怒りの噴火に遭い、閉ざされた。弘中家は――江良(えら)に全て打ち明け、反逆の仲間と…