もっと詳しく

書店のスポーツ関連の棚で「倉阪鬼一郎」の名を見つけた。なぜ、ここに。かつては怪奇作家、このごろは時代小説を旺盛に世に出す。言葉とその配置を磨きに磨いて、そのことを悟らせぬような文章家だ。評者にとっては23年前の傑作実録書、印刷会社文字校正担当の日常を綴(つづ)った『活字狂想曲』の人…