2017年10月、福島第一原発(イチエフ)の構内で、自動車整備士の猪狩忠昭さん(当時57)が過労死した。死亡直前の時間外労働は月100時間を超え、18年10月に労災が認められた。 遺族は猪狩さんを雇っていた自動車関連会社や東京電力ホールディングスらに損害賠償を求めて提訴。21年3月の福島地裁いわき支部判決は雇用企業の安全配慮義務違反を認めたものの、イチエフの管理者である東電の責任は認めなかった…