| ただし6年の間に状況が改善すれば、ルノーはアフトヴァースの株式を買い戻せるらしい |
ルノーは今回の撤退に伴い3000億円もの損失を計上
さて、ロシアによるウクライナ侵攻によって多くの企業が影響を受けていますが、現地から撤退する企業も多数あり、ルノーもそのひとつ。
フランチャイズでの展開や、合弁での展開であれば「撤退」はまだダメージが大きくないものの、現地法人を持っている企業や、ルノーのように現地の企業を所有している場合はかなり「面倒」なこととなり、その損害金額も非常に大きなものとなるわけですね。
ルノーは現地アフトヴァースを所有
そしてルノーが所有している現地企業とは「アフトヴァース」ですが、これはロシア最大の自動車メーカーで、現地では20%の市場シェアを持つことで知られるほか、あの「走る化石」ラーダ・ニーヴァを生産していることでも有名です。
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ルノーは2014年にこのアフトヴァースの経営権を取得しており、実質的にその傘下に収めたわけですが、今回ロシアがウクライナに進行するにあたり、「ロシアに加担している」との批判が強くなってアフトヴァースを売却せざるを得なくなることに。
そのためルノーはこのアフトヴァースを所有するルノーの現地法人「ルノー・ロシア」の株式100%をモスクワ市に、そしてアフトヴァースの株式の67.69%(これがルノーの持つすべてなのかもしれない)をNAMI(中央研究開発自動車・エンジン研究所)売却することになったと報じられています。
ただ、これらの株式については、売却時の契約にて「今後6年間のある時期」に株式を買い戻すオプションが与えられており、紛争が集結し、世界各国のロシアへの制裁がなくなれば、将来的にルノーがそのオプションを行使する可能性も残るわけですね。
ルノーは困難な決断を下すことに
ルノー・グループのCEOであるルカ・デ・メオ氏は、声明の中で「本日、我々は困難ではあるが必要な決断を下し、将来的に異なる状況でロシアに復帰する能力を維持しつつ、ロシアの4万5000人の従業員に対して責任ある選択をすることになった。ルノー・グループが変革をさらに加速させ、中期目標を上回ることができると確信している」と言及。
もちろんルノーにとっては相当な痛手ではありますが(アフトヴァースではルノー車や日産車も製造していた)、紛争と制裁を考慮すると、ルノーの選択肢これ以外にはなく、しかしアフトヴァースの精算費用は21億9500万ユーロ(日本円で約3000億)にも達するもよう。
ちなみに「1977年からずっとモデルチェンジしていない」ラーダ・ニーヴァについて、ルノーの新しい計画”Renaulution(「ルノー」に「リノベーション」「レボリューション」「レザレクション=復活」をかけている)”に基づいて45年ぶりにモデルチェンジする予定となっていたものの、今回の売却によってその計画も水の泡と消えてしまうのかもしれません。
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