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木々の間に目を凝らすと、数メートル先の斜面の下側にネネがいるのが見えた。ネネは、斜面にもたれながら毛糸を持っている誰かの頭の上にちょこんと立っていて、周囲をぐるぐる見回したかと思うと、けんじくん! クレバー! と叫んだ。 「ネネのことだよ!」 研司が叫ぶと、ネネは自分で、おりこうさん…