| ただし内燃機関実用化の前にはウラカン、そしてアヴェンタドールの後継モデルをPHEVにて登場させねばならない |
クリーンな「電動化」、そしてワイルドなイメージを求めるランボルギーニの顧客とをマッチさせることは難しい
さて、ランボルギーニは今年発売するウラカンの派生モデル、そしてウルスのフェイスリフト版を最後に電動化へとシフトする予定ではありますが、その方向性については現在まだまだ「模索中」であるもよう。
今回ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏が語ったところによると、「我々の顧客は変わりつつある」とのこと。
どう変わっているのかというと、「電動化が当たり前として育ってきた若い世代の顧客は、持続可能な製品を好む傾向にある」としており、ランボルギーニであったとしても「エコな」クルマを求めるようになっているのだそう。
ランボルギーニの未来には「ハイブリッド化の成功が不可欠」
そして同氏が続けるには「新しい時代にて、新しい顧客を獲得するには、ハイブリッド化を成功させることが鍵であり、プラグインハイブリッド化されるアヴェンタドール後継モデル、ウラカン後継モデルを成功させねばならない」。
ただ、アヴェンタドール最終モデル「LP7804ウルティメ」については一瞬にて完売しており、これはいかにV12エンジン、そしてガソリンエンジンに対する支持が厚いかを示しており、いかに客層が変わりつつあるといっても、新しい客層にばかり目を向けていると、旧来の顧客が離れてしまう可能性もあって、このあたりの匙加減が難しいのかもしれません。
ちなみにフェラーリの場合は「F1繋がり」にてハイブリッド化をうまく移行させるものと思われ、しかしランボルギーニにはこれまで、そして現在であっても「エレクトリック」と関係する部分がなく、よってランボルギーニは「どうやってハイブリッドへの移行をスムーズに成功させるか」を考えている、ということになりそうです(そう考えると、ル・マン24時間レースのハイパーカークラスに、ハイブリッドレーシングカーで参戦するのが手っ取り早いのかも)。
ランボルギーニは完全電動化に対しては一歩引いた構えを見せる
そしてハイブリッドの「後」、つまりピュアエレクトリックカーについてですが、これに関してステファン・ヴィンケルマンCEOは「現在、ピュアエレクトリックハイパーカーは市場に受け入れられていない。それは販売台数を見れば明らかだ」と語っており、「ただし5年後、6年後、10年後については誰もわからない」とも。
こういった考え方もあり、ランボルギーニは今のところピュアエレクトリックスーパーカーの投入計画を持たないようで、2027年頃に発表されるであろう「第4のランボルギーニ」そしてピュアエレクトリックカーは(既報の通り)4座のGTになるとされ、かつてのエスパーダのようなクルマとなり、ただし最低地上高が上げられる可能性も報じられています。
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なお、ランボルギーニがピュアエレクトリックスポーツに向かわない理由はもう一つあり、それは「代替燃料」の実用化。
いわゆる合成燃料ということですが、これが実用化されればガソリンエンジン搭載車はそのまま生き残ることができ、エレクトリック化する必要がなくなるというわけですね。
そしてステファン・ヴィンケルマンCEOは、「ガソリンエンジンを積んだランボルギーニを好む顧客」について「彼らは、自分の車で走っているときに、道行く人々に親指を立てて貰う必要があります。自分がそのクルマを好きかどうかよりも、他の人がそのクルマを好きかどうかが重要であり、それが我々の生きている世界なのです」ともコメント。
この考え方についてはかなり極端かもしれませんが、いずれにせよ、ランボルギーニは「ピュアエレクトリックモデルは新しい顧客を対象とし、サステナブルで日常性のあるクルマ」とて考え、しかし一方でこれまでのランボルギーニのように「エクストリームな」外観を持つスーパーカーも必要だと認識していて、しかしその中間に相当する「プラグインハイブリッドスーパーカーをどう作るべきか」について頭を悩ませている、ということになりそうです。
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参照:TopGear
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