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「姫はなぜ、私が巻狩[まきがり]に出ると思われたのか」 気になって訊[たず]ねた頼朝[よりとも]に、「だって……」と朝日[あさひ]姫は上目遣いに空を見上げた。こんなことは率直に答えていいはずがない、と言いたげに肩を竦[すく]め、 「その方が、色々とお得でしょう」 とだけ口にした。 (…