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紙のメディアはいらない、と最早(もはや)暴論どころか正論、常識であるかのようにしたり顔で口にされる御時世となった最中(さなか)に、菊地信義氏は逝(い)った。紙のページをめくる感触に誘われて読み進める作品・言葉との共鳴の中に、彼の仕事はあった。本とは、紙という素材、図像、色の空間の…