<p>森の湧き水が命綱 ウクライナ東部前線の町</p><p>森の湧き水が命綱 ウクライナ東部前線の町</p><p>【5月15日 AFP】包囲下にあるウクライナ東部の町リシチャンスク(Lysychansk)の森の中で、地面から突き出たパイプをつたって水がしたたり落ちている。</p><p>「まったく無感覚になっています。精神的に飢餓状態です。肉体的には言うまでもありませんが」と抑揚のない声で言い、「ここに座って爆弾を数えています」と付け加えた。 ■湧き水は「救い」だが… 閉じ込められた住民たちは、日の光を一目見ようと、あるいは湧き水をくもうと外に出る。そして、衝撃を受け、ぼうぜんとする。 「市内には水が通っていません。ここにしかないから来ました」。溶接作業員だという男性は、言葉を詰まらせながら語った。市当局は、断水の原因は不明で、戦闘がやむまで修復できないとしている。 湧き水は、救いにはなっている。だがこの一帯は、東欧圏で最も汚染の激しい地域の一つだ。地下水はまず、化学薬品が染み込んだ土を透過する。 元水兵だという住民の男性はこう言った。「まあまあきれいに見えますが、誰も検査していません。何が入っているのか、誰も知りません」 (c)AFP/Dmitry ZAKS</p>