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平穏な日常に見たことのないものがやってくる、というのは実に大変な事だ。ジョゼ・サラマーゴの小説『象の旅』は、贈り物となった象がポルトガルからオーストリアまで隊列を組んで行進する話である。時は一五五一年。大航海時代だが、大方の人々は小さな村で暮らし、教会の強い影響下にある。象などと…