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 ドミノ・ピザ ジャパンは農園におもむき、こだわり食材を自ら収穫することができる「就農体験ツアー」を開催した。関東エリアと関西エリアの両地区で行われたツアーだが、今回は関西エリアのツアーに同行取材した。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)


ツアー概要

 「就農体験ツアー」は、こだわりの生産者の農作物を収穫体験する限定ツアーだ。ドミノ・ピザの店舗に集合後バスで農園に行き、生産者と交流をしながら旬の食材収穫を体験する。就農体験後は店舗に戻り「産直ドミノ」プロジェクトの新商品である、『クワトロ・産直ドミノ』を試食する約半日のツアーだ。

ドミノ・ピザ 東大阪衣摺店

 実際の農業現場を体験することで、生産者や食材に寄り添うことができ、ひいては農業の応援につながる考えのもとで実施したとのこと。コロナの影響もありバスの定員からは大きく減じ、抽選で5組10名を無料招待した。

 開催日がこどもの日ということもあり、参加者は親子連れがほとんどで、まるで遠足のようだ。集合地は東大阪市の「ドミノ・ピザ 東大阪衣摺店」。関西には難読地名が多いが当地もその一つで、衣摺と書いて「きずれ」と読む。

ピザ店の駐車場にセレガが!

 取材のために集合時刻より早めに到着した記者は、それほど大きくはないドミノ・ピザ 東大阪衣摺店の駐車場にドーンと日野セレガが駐車してある姿に圧倒された。バスは見慣れているが、こうして普通乗用車での来店を想定して設計されている駐車場に大型ハイデッカー車が入るとその大きさに改めて感動する。

近鉄バスの日野セレガ

 検温や消毒、注意事項の説明を受けた参加者は、いよいよバスに乗り込む。今回の車両は近鉄バスの日野セレガ。補助席付きの貸切仕様だ。出発直後のツアーの概要と説明を動画でご覧いただこう。

 セレガのエンジン音が適度に入るようにマイク位置を調整したので重低音が強調されているが、エンジン音マニアの方は同時にお楽しみいただきたい。動画がご覧になれない場合はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBからご視聴いただきたい。

ドミノ・ピザ 就農体験ツアー(近鉄バス日野セレガ)

スナップエンドウを収穫!

 バスは30分ほど走り大阪市内の西野農園近くの路上で下車。少し歩いて住宅地の中にある農園でスナップエンドウ他の収穫をする。親子で袋一杯に収穫して楽しそうだ。

ハサミを持ってスナップエンドウを収穫!

 記者の世代だと幼稚園の時に芋掘りでサツマイモを収穫し、その後1週間の食卓はサツマイモだらけで閉口した思い出があるが、参加したお母さんに話を聞いてみた。

 「場所にもよるのでしょうけど、最近はプランターや肥料袋の中で育てられた芋を出すだけなんですよ。ですから芋掘りとは程遠いですよね。私もびっくりしました。探す楽しみがないのですが時代が違うので仕方がないですね」と今どきの事情を教えてくれた。

 芋掘りは遠足も兼ねていたので、幼稚園バスで畑に行き収穫して弁当を食べてリュックに「戦利品」を詰め込んで母親に褒められるという一連の流れが失われているのはさみしいものがある。

 その意味では、親子で楽しく農業を楽しみ、水筒からお茶を飲み、農家がその場で焼いたえんどう豆を振る舞ってくれ普段は食べない甘い「焼き豆」を食べる体験は都市部では貴重なものなのかもしれない。

「焼きえんどう豆」は甘くてビールが連想連想されたのは大人だけで子どもは美味しそうにほおばっていた

 子供たちは収穫物を親に預け、焼き豆をほおばっていたが、記者や親のグループは「これ絶対ビールが欲しいですよね!」と枝豆より甘くて美味しい焼き豆に舌鼓を打った。

みんな大好きいちご!

 再度バスに乗り、セレガは10分ほど離れた同農場のイチゴが栽培されているビニールハウスに到着した。みんな大好きなイチゴだらけである。

いちご狩りはその場で食べるのが魅力!

 複数の品種が植えられたハウス栽培のイチゴは収穫即食べ放題。もう子供も大人も夢中で甘いイチゴをほおばる。広大なハウスなので少々食べたところでなくなることはない。

 小さな子供でも手が届くところにイチゴがぶら下がっており、自分の力でハサミを持って収穫して食べる。その笑顔から楽しさが伝わってくる。

暑い日なので…

 今回の就農体験ツアーは比較的近距離を回るツアーだったので、帰りに疲れて寝る暇はなく、というよりも子供たちはまだ体力が余っている様子でワイワイガヤガヤ遠足バスの様相の復路だった。

 こどもの日の大阪は晴天で暑く、セレガのエアコンは全開でブン回っていたが、そんなことでへこたれる大型バスではない。

 最後は狭い道路からドミノピザの駐車場に後進でセレガを入れる。対向車線の車を運転士が手で合図を出し停めて、ハザードランプを焚いて当たり前だが一発で入れる。運転士は「これならまだ広い方ですよ」と謙遜しきり。

試食タイム

 店舗ではお待ちかねのピザの試食。Lサイズのピザが提供され、子供も大人もピザをパクパク、あっという間になくなった。ピザの厨房に興味津々の子どもたちの姿を見て同社は機転を利かせて急遽開催された厨房見学。

 衛生処置を全員にした後に、ピザを作る現場を目の当たりにして子供たちは感嘆し、いい社会科見学なったことだろう。

ピザだーい好き!とほおばる子供たち

 このころには近鉄バスのセレガは回送で店舗をあとにしていたが、これにてツアーは終了。約半日間を楽しく過ごした就農体験は同店で解散となった。

 多くの企業が持続可能性社会や日本の将来を考えるこのようなイベントを開催している。今回はツアーの内容を貸切バスの視点でレポートしたが、一層関心が高まる社会活動イベントは楽しみながら参加できるものも多いので、アンテナを張り巡らせて参加してみてはいかがだろうか。

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