| いくらなんでも「8台同時」のブガッティ納車は前代未聞 |
このためにファミリー一同がブガッティ本社へ
さて、ブガッティが一人の顧客に「8台のブガッティを納車した」と発表。
そのうちの1台はシロン・スーパースポーツ300+、もう一台はヴェイロン・グランドスポーツ ヴィテッセ ワールドレコード エディションですが、残る6台はキッズ用乗用ブガッティ(大人も乗れる設計ではある)”ベイビーII”です。
ただ、このベイビーIIについてはキッズ用と侮ることなかれ、その価格は最上位モデルで735万円、そしてさらにカスタムを行えばその価格は「天井知らず」。
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今回納車されたブガッティはこういった面々
今回の「納車」についてはブガッティ本社「シャトー・サン・ジャン」にて行われていますが、ここはブガッティ創業者のエットーレ・ブガッティその顧客を迎えて新車の納車を華やかに祝ってきた場所でもあり、過去数十年にわたり納車の儀式が行われてきた伝統の地なのだそう。
そして今回の納車において、ブガッティは「クルマの引き渡し以上」の体験となるように取り計らっており、エットーレ・ブガッティと同じ地を踏み、ブガッティの100年にわたる歴史に触れてもらうとともに、期待や興奮が高まるような演出が施され、最終的な「クルマのお披露目」へと向けて場を盛り上げていった、と紹介されています。
https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/52003253768/in/dateposted-public/
このシャトー・サン・ジャンにおいて、今回納車を受けるという顧客と6人の子どもたちは、かつてエットーレ・ブガッティが愛馬を飼っていたという厩舎から、タイプ41ロワイヤルやタイプ35などの貴重なブガッティのクルマが並ぶ部屋に入り、さらにその後には最新のアトリエに案内され、現代のブガッティが作られてゆく様子を見学したとのこと(子どもたちは世界中から集結したというので、それぞれ世界中の名門寄宿舎学校に通っていたのかもしれない)。
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いよいよツアーの最後には、特別なサプライズとともに納車される8台が披露されることになりますが、この顧客はもちろんブガッティを長年所有してきた人であり、ブガッティのテストドライバーでもあるアンディ・ウォレス氏と親交が深かったことから、この記念すべき日にもアンディ・ウォレス氏が参加したもよう。
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なお、最後のアンヴェールに際し、「ミリ単位で」整列したそれぞれのブガッティにはシルクのヴェールがかけられていたといい、その中のひとつ、シロン・スーパースポーツ300+に(あらかじめ)乗り込んでいたアンディ・ウォレス氏がエンジンをスタートさせると同時にヴェールが外されるという演出がなされたようですね。
参考までに、このシロン・スーパースポーツ300+はほかならぬアンディ・ウォレス氏の手によって2019年に(プロトタイプが)最高速度304.773 mph(490.484 km/h)という記録を達成したモデルであり、それまで手が届かないとされていた”300マイルの壁”を超えた初の市販車として世界の注目を浴びることとなっています。
ちなみにこのシロン・スーパースポーツ300+は30台のみの限定生産ですが、センターコンソールには記録達成の日時、そしてアンディ・ウォレス氏のサイン入り。
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ヴェイロン・グランドスポーツ ヴィテッセ ワールドレコード エディションは「ブガッティの認定を受けた中古車」
そしてもう一台の「実車」、ヴェイロン・グランドスポーツ ヴィテッセ ワールドレコード エディションについては、「ヴェイロン・ワールドレコード・エディション(WRC)」に続く記録達成車であり、2013年に最高速度254.04mph(408.84km/h)を達成し世界最速のオープンカーとしてギネス認定された際の記念限定モデル(このカラーを持つ個体は8台のみが生産されている)。
今回納車される個体はもちろん新車ではなく、しかしブガッティの「ラ・メゾン・ピュール・サン」の公式認定を受けたもの。
この「ラ・メゾン・ピュール・サン(純血の館という意味)」は、ブガッティのモルスハイム本社のみにて提供されるプログラムで、ブガッティの歴史に登場するあらゆる年代のモデルの真正性を検証・認定するほか、顧客やコレクターに幅広いレストアやアップグレードを提供しています。
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なお、ブガッティのコレクターの中には、この「世界記録シリーズ(ヴェイロン・ワールドレコード・エディション、ヴェイロン・グランドスポーツ ヴィテッセ ワールドレコード エディション、シロン・スーパースポーツ300+)」を揃える人も少なくはないようで、このあたりはブガッティオーナーの財力の恐ろしさを改めて思い知らされます。
ブガッティ・ベイビーIIは6人の子供のために
そしてまだまだ驚かされるのは、6人の子供のために6台のブガッティ・ベイビーIIが納車されたこと。
これら6台はイエロー、レッド、ブルー、グリーン、ホワイト、オレンジのボディカラーを持ち、もちろん1台づつがブガッティによって丁寧にカスタムされています。
このベイビーIIは、2019年のブガッティ創立110周年の折に発売されたクルマで、もとはというと、1926年にエットーレ・ブガッティが自身の息子であるジャン・ブガッティのために作った「50%サイズ」のタイプ35がその起源。
当初はワンオフの予定だったものの、この存在が顧客に広く知られることとなり、それによってなんと500台もが生産されたそうですが、現代のベイビーIIもまた500台のみの限定生産で、しかし実車の75%サイズ、そしてピュアエレクトリック。
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スモールサイズといえど、あらゆる世代のファンが楽しめるように設計されていて、各モデルにはショートレンジとロングレンジのバッテリーオプションが用意され、ドライビングスタイルに応じて最大31マイルの航続距離を実現するほか、最高速度42mphを達成する能力を持っています。
今回の納車イベントでは、6人の子供たちがそれぞれのブガッティ・ベイビーIIに、そして父親はヴェイロン・グランドスポーツ・ヴィテッセに乗り込んでドライブを楽しんだといい、その姿を想像するだけで心があたたまるように思います。
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