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凪良ゆう氏の小説「流浪の月」を発表直後に読了した際、行間から“風”を感じる作品だと思いを馳せたが、李相日監督の手によって映画として生まれ変わった「流浪の月」からは、“風”よりも“水”を強く感じたのは筆者だけではないはずである。中国・清代から、文献で「鏡花水月」という表現が使われて…