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上司から公文書改ざんを命じられて自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さんの妻雅子さんが11日、日本記者クラブで記者会見した。雅子さんは夫が死んだ理由の真相を究明すべく国に対して損害賠償請求訴訟を行ったが、国は請求を丸のみする「認諾」という手段を取り、説明がないまま裁判が終結した。

赤木雅子さん/日本記者クラブYouTubeより

雅子さんは質疑応答で「国が隠したかったものは何か」と記者に問われると、改ざんの原因について触れ、

安倍さんの国会の発言が原因じゃないかと思っています

と明言した。財務省の担当者にその旨を質問した際にも、

間接的にあれが原因であろうみたいな話はしていました

という。その上で、

なんでこんな目に遭わなきゃいけないのかなという思いがあって。夫が死んだ理由を知りたいだけなのに、結局強い人が勝つ。

と悔しさを滲ませた。質疑応答が終わって会見がお開きになろうとすると、最後に雅子さんは自分から東京新聞・望月衣塑子記者について、自ら訴え始めた。

一言だけいいですか。今日はみなさんありがとうございました。夫の裁判とは関係ないところで東京新聞の望月さんのことでちょっとトラブルになっています

望月衣塑子氏(写真:Motoo Naka/アフロ)

東京新聞に記事に書いてもらうことは感謝していると前置きをした上で、トラブルの詳細を説明した。

望月さんは一番最初、提訴した翌日か翌々日ぐらいに、ドラマのプロデューサーの方と同封の東京新聞の封筒に入った手紙を頂いたんですね。そこからのお付き合いになるんですが、「ドラマの撮影に芸能人来るから一緒に観に行こうね」っていう甘い言葉で誘われて私ものこのこと(ついていった)。望月さんに取材してもらうことになったのは、私も悪かったのかもしれないけど…。

望月記者と信頼関係が築かれていた時期もあったようで、逡巡や葛藤がある様子だった。

望月さんには、継続して取材をして欲しいと今でも思っています。今は連絡をしても電話も取ってくれないし、連絡を取ろうにも一切取れなくなっちゃったんです。もう取材しないんだったら、私の渡した素材は消して欲しい。それを伝えたいだけなんです。一切連絡を取れない状況にあります。

週刊文春によると、事件の映画化をめぐり、望月記者は雅子さんの意向を完全に無視し、裏切るような行為があったという。映画化について編集局次長は「東京新聞として便乗、活用できる場面も多い」と語っていたとの議事録が残っている。

本来なら記者の側から謝罪と説明をすべき事態のように見えるが、それでも雅子さんは望月記者を責めることはなかった。望月記者に、取材を続けて欲しいとの思いがあるからだろう。最後は会場の記者たちにこう訴えた。

望月さんにお会いになる機会がありましたら、赤木が直接お話をしたいと言っていると伝えて頂ければと思います。ただ会って誤解を解いて、取材を続けて欲しいと伝えたい。ただそれだけです。

会場には、東京新聞の記者も出席していた。雅子さんの訴えが、望月記者のもとに届くことを願いたい。