楽天モバイルは5月13日、新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」を発表した。これまでのプラン「Rakuten UN-LIMIT VI」では、1GBまでは月額0円で利用でき、その後利用データ容量に応じて最大月額3278円となる変動性プランを採用していたが、新プランは最低月額料が980円となり、0円での提供が終了となる。これまで「Rakuten UN-LIMIT VI」を契約していたユーザーは自動で7月1日(金)に「Rakuten UN-LIMIT VII」に移行となる。
楽天モバイル : 「Rakuten UN-LIMIT VII」への自動移行のお知らせ
楽天モバイルは0円プランの取りやめで大きな方針転換
楽天モバイルは、これまで1GBまでは0円で利用でき、電話番号を保持できていたが、今回0円プランが終了し、楽天モバイルの回線には月額980円がかかるようになる。0円プランの終了理由については、「電気通信事業法に抵触するため」とのコメントもあったが、決算発表会の席で、記者と楽天グループの三木谷浩史社長との間で以下のようなやりとりがあった。
- 記者「0円のユーザーがいなくなって、熱量のあるユーザーがとどまる。ビジネスとしての質を上げるというように、少し経営のギアが変わってきたと考えるべきなのか、そのあたりはどうなのか」
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三木谷氏「ぶっちゃけそういうこと。まあ、お金を0円でずっと使われても困っちゃう、というのがぶっちゃけな話かな。すごく正直に言って」
本音は恐らくこちらだろう。
既存のUN-LIMIT VIユーザー向けには、月額データ利用量が1GB以下の場合、月額料金が実質無料になるキャンペーンを10月末まで展開する予定だ。7~8月は月額料金が無料となり、9月と10月は月額料金相当の楽天ポイントを付与するという。
0円運用していた既存ユーザーは9月以降は料金が発生する場合があるので注意が必要だ。
楽天モバイルの解約やMNPに関しては、「my楽天モバイル」>契約プラン>その他のお手続きでオンラインで完結出来るので、必要なユーザーは手続きを行うと良いだろう。
そもそもの0円プランは、iPhoneの取り扱い要件となるユーザー数を確保するために行っていた施策とも言われているため、0円プランを廃止して収益化に舵を切るのは既定路線だった。とはいえ、これまでサブ回線として保持していた人も多いと思われる楽天モバイルの0円プラン終了に伴い、一定程度の解約が起こることは必至だろう。
実際、今回の発表を受けてTwitterでは早くも「楽天解約」がトレンドに入っていた。
楽天側もある程度の解約は想定しているとはいえ、実際にどの程度の変動があるのか、今後の動きも興味深い。