| 残念ながら、マクラーレンは現在ロイヤルワラントを獲得していない |
おそらくは品質の問題ではなく、乗車定員や走行条件が限定されるからだと思われる
さて、マクラーレンが「エリザベス二世の在位70周年」を記念し特別なアルトゥーラを発表。
このアルトゥーラはこのために調合された「プラチナ・ジュビリー」と命名された特別塗装色を持ち、もちろんMSO(マクラレーン・スペシャル・オペレーションズ)によって開発されたもの。
そして今後このカラーはマクラーレンのラインアップに組み入れられ、顧客が自由に選べるようになる、とされています。
ちなみにエリザベス女王は現在96歳、そしてこの在位70年は「歴代最長」です。
エンブレムは「エリザベス二世」
なんといっても、このアルトゥーラを特別たらしめているのは、フロントのエンブレムが「McLaren」ではなく「Elizabeth II」となっていること。
このエンブレムはプラチナ製だそうですが、さすがにこれを一般の顧客が装着することは許されず、今回公開されたワンオフのアルトゥーラのみに装着が許可れている、とアナウンスされています。
なお、この「プラチナ・ジュビリー」の開発に際し、マクラーレンは塗料メーカーのアクゾノーベル社と共同にて作業を進めたといい、さまざまな照明条件を分析し、MSOの塗料開発者による8日間の耐久性テストを経て調合されたといいますが、この「8日」というのはかなり短い期間です。
というのもポルシェは新しいカラーの耐候性をテストするのに「様々な環境で2年ほど放置」するとされ、ブガッティも「カスタムカラー」であれば最低でも半年ほどは屋外にて耐久性を測る、としているため(ただ、今回のプラチナ・ジュビリーについては類似色の前例があったりしてテスト期間が短かったのかも)。
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マクラーレン担当者はこう語る
それはさておき、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズのマネージング ディレクター、アンサー・アリ氏によれば、「今年、女王陛下のプラチナム・ジュビリーを記念して、新しいプラチナ・ペイントを製作できたことは、MSOにとって名誉なことでした。この特別な塗装は、今後何年にもわたってお客様にお選びいただけるもので、この歴史的な節目を飾るにふさわしいものとなるでしょう」とコメント。
ちなみにこの「プラチナ・ジュビリー」とは在位70周年を記念する祝賀行事を指し、65年だとサファイア・ジュビリー、60周年だとダイヤモンド・ジュビリー、50年だとゴールデン・ジュビリー。
エリザベス二世が実際に即位70周年を迎えたのは今年2月ではあるものの、マクラーレンが5月12日にこのアルトゥーラを発表したのにはワケがあり、というのもマクラーレンが現在の本社を開設したのが(18年前の)5月12日であり、そのゲストブックの1ページめにサインをしたのがほかならぬエリザベス2世だったから。
ただしマクラーレンはコロナウイルスのパンデミックに起因する業績悪化から資金繰りに窮し、本社を売却して現在は「売却した本社を借りている身」です。
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参考までに、英国王室御用達の品々は「ロイヤルワラント」と呼ばれますが(エリザベス女王、エディンバラ公フィリップ、ウェールズ大公チャールズが個別に与える)、このロイヤルワラントを獲得しているのは自動車メーカーだとアストンマーティン、ベントレー、ジャガー・ランドローバー、ヴォグズホールとなっていて、つまりマクラーレンは現在ここに含まれておらず(上の画像にはエリザベス女王の紋章が記されたレターがあるが、これはロイヤルワラントとはまた別の書類だと思われる)、しかしこれを機にロイヤルワラントを獲得できるといいなあ、と思います。
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