スターテック(Startech) テスラ モデルY: 電気自動車、コンチネンタル、ウィンター、テスト。チューニングされたテスラSUVで雪上・氷上走行: どのくらい楽しいか?AUTO BILDスポーツカー編集部は、コンチネンタルタイヤの冬季パフォーマンステストのスタート地点にも、電気自動車を用意した。スターテックの新型テスラ モデルYだ。雪道や氷上でのSUVの性能はこのようなものだった。レポート。
多くの自動車ファンは、まだe-モビリティ(電気自動車)に熱中していないようだが、チューニングの世界も徐々に電動化への変更を余儀なくされているようだ。チューナー大手のブラバスは、eモーターにさらなるパワーを吹き込むことにも着手し始めた。ということは、やはり将来的にはEVのチューニングも盛り上がるのかもしれない。
とにかく、フィンランドでおこなわれたウィンターテストには、もちろん電気自動車も来ていた。それは、スターテックのチューンナップした新型「テスラ モデルY」だった。性能自体に変化はなく、チューニングは見た目だけに施されたものだった。いわば、既製品から脱却して、スポーティなSUVルックスに仕立て上げたということだ。しかし、そのチューニングによって、フロントとリアのスカートが新しくなり、「モデルY」の表情がガラリと変わった。
大きなホイールアーチには、モノスターMの20インチホイールが装着されていた。ローダウンによって、このテスラは視覚的にSUVのステータスをきっぱりと捨て去ったものとなっていた。「パワーがなくなっても、ちゃんとした音が出なくても、せめてフィーリングが合わないとダメなんです」と語る、スターテックの責任者であるピーター ストラスブルガーが、インテリアの色や革、アルカンターラに手を抜かなかったのは、まさにそのためだ。
スターテック テスラ: 345馬力と全輪駆動を実現
運転する前から、スターテックのテスラは運転があまり楽しくないことは明らかだった。この「モデルY」は、345馬力のパワーと全輪駆動システムを兼ね備えている。パワーは2トン車としては決して多くはない。しかし、スポーツボタンやESPボタンが見当たらないので、それはそれで楽しそうだ。
しかし、ストラスバーガーは、そのヒントを与えてくれた。車両メニューの「ペダル&ステアリング」 → 「タッチスリップスタート」で、トラクションコントロールが少し制限されると。言ってみれば、ドリフトを始めるのはいい、短時間ならまだしも、電子機器が「もういい!」と言うのだ。それも、ラリーコースで30回くらい曲がるような感じで。
でも、道がまっすぐで、カーブもきつくないときは、何かニヤニヤしてしまう。そして、高トルクのモーターが実に気持ちよく、冬用タイヤがほとんど滑ることなく雪面にパワーを押し付け、旋回やわずかなオーバーステアも可能だったのだ。
だから、まったく面白くないというわけではないのだが、まだまだ内燃機関の方が運転するのは正直楽しかった。
テクニカルデータ&価格: スターテック テスラ モデルY
パワーユニット: 電動モーター×2基(フロント、リア)
最高出力: 254kW(345PS)
最大トルク: 約500Nm
0-100km/h加速: 5.0秒
最高速度: 217km/h
価格: 83,001ユーロ(約1,100万円)より
Text: Guido Naumann
Photo: Continental AG