| 左ハンドル化にあわせ、このR34 GT-RにはV-Specのパーツも装着される |
このGT-Rを左ハンドル化したオーナーは、GT-Rに対して深い理解と愛情を持っているようだ
さて、R32からR34世代までのスカイラインGT-Rは「直6エンジン搭載」ということ(構造上、それを想定していない場合はハンドル位置の変更が困難)、そしてもともと左ハンドル化を想定していなかったことから最後まで左ハンドル仕様が製造されることはなく、よってアメリカやイギリスを除く欧州には正式に輸出されなかった、という過去を持っています。
その反面、GT-Rは映画「ワイルド・スピード」にて一躍有名になり、しかし「手に入れることができない」という飢餓感から一気にカルトカー化してしまったわけですが、今回なんとカナダにて「左ハンドル化」されたR34スカイラインGT-Rの中古車が登場し、競売形式で出品された後、12万5000ドルという高値にて落札されることに(日本円で約1630万円)。
このR34スカイラインGT-RにはV-Specのパーツも投入
このR34スカイラインGT-Rはカナダ(ケベック)からの出品で、おそらくは現地にて改造されたものだと思われるものの、改造の経緯については明かされず。
ただしレプリカではなく正真正銘本物のR34スカイラインGT-Rであることは間違いなく、2000年モデルを左ハンドルに改造した、とだけ紹介されています。
ボディカラーはソニックシルバー、ホイールは純正の18インチが装着されています。
フロントバンパーとスポイラー、そしてリアディフューザーとバッジはV-Specのものが取り付けられることに。
ブレーキは純正のブレンボ製。
搭載されるエンジンはもちろんRB26DETTで、画像を見るとペダルの移設に伴いマスターバッグも移動しているようですね(ブレーキのタッチも損なわれずにすみそうだ)。
駆動方式はAWD、トランスミッションは6速マニュアルとなっています。
まるではじめから左ハンドルであったかのような仕上がりに
そして驚かされるのは左ハンドル化のクオリティ。
ハンドルを右から左へと移すには様々な困難が伴い、ステアリングラックやブレーキブースター等も移設する必要があり、そのコストは「膨大な額」にのぼることも。
もちろんこの「左ハンドル」GT-Rでは、それらの作業を完ぺきにこなしており、メーターやペダル、ステアリングホイールなどがそっくり左に移されているほか、ワイパーとウインカーについても「逆」に入れ替えるなど細かい配慮がなされます。
メーターはNISMO製へと換装され、この作業を行った人は(V-Spec用パーツの使用を見ても)GT-Rに対して深い理解があったものと思われます。
ちなみに「メーター交換済み」なので、実際の走行距離は表示(8万3272キロ)よりもかなり多いと紹介されていますが、それだけ走行しているということは「トラブルなくちゃんと走っている」ということに繋がるのかもしれません。
トランスミッションはもちろんマニュアル。
パイオニア製のヘッドユニットが装着されています。
なお、いかに左ハンドル化されているといえど、(購入者がアメリカ人だったとして)R34 GT-Rはアメリカだと「25年経過していないので」登録することはかなわず、25年ルール対象とされるには(1999年発売なので)2024年まで輸入と登録を待たねばならない、ということになりそうです。※出品者は、購入者がアメリカ人の場合、2024年までこの車両をカナダで保管しておいてくれるもよう
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