Maserati MC20
メーターが描かれたアルカンターラを展示
1972年にイタリアで設立されたアルカンターラ社は、メイド・イン・イタリーの品質を誇る最高級マテリアルを提供するブランド。「ALCANTARA」は、アルカンターラ社(ALCANTARA S.p.A.)の登録商標であり、独自の技術により生み出された他に類のない優れた感触、美しさ、機能性を兼ね備えた画期的マテリアルとして登場した。アルカンターラはその汎用性の高さから、ファッション、アクセサリー、自動車、インテリアデザイン、室内装飾、家電など、さまざまな分野で高いシェアを誇っている。
今回、イベント会場となったミラノ市内にあるコンデナスト社1階の体験型ショップ「Frame」の中庭には、マセラティ MC20と共に、イラストレーターのピエトロ・マッツァ(Pietro Mazza)による、しなやかなラインとスピードメーターが織りなす物語を描いたアルカンターラが展示された。
今回公開されたアルカンターラ・キャンバスには、異国の地を舞台に移動する物語をグラフィックで表現。職人技と細部へのこだわりを象徴する縫製の針や、メカニックとダイナミズムを表す空、さながら隕石の様に空中に描かれているホイールのほか、地面にはボルトとスピードメーターも描かれている。
また、レースにおけるマセラティの卓越性やスピードによる勝利を象徴するものとしてトロフィーも加えられた。トロフィーの内側を通過する雲が勝利に微笑む顔の輪郭に見えるほか、キャンバスの構図全体の背景を横切っている雲はアクセルを踏んだ後に残るスリップストリームを象徴しているという。この作品を描いたアーティストのピエトロ・マッツァは、マセラティとアルカンターラとのコラボレーションについて次のようにコメントした。
「今回のインスタレーションでは、マセラティ MC20のインテリアに使用されているアルカンターラをキャンバスに、このクルマの生み出すエネルギーやスピード感などの世界観を表現しました」
MC20専用にカスタマイズされたアルカンターラ
マセラティ MC20に使用されているアルカンターラは、テクノロジーとクラフトマンシップを融合させたオリジナルのテーラーメイドパターンが採用されている。これは、マセラティのデザインセンターとアルカンターラ社のコンプレックス・マニュファクチャリングのデザイナーや技術者たちとのパートナーシップによるもの。優れたスキルを持つスタッフたちが複雑な技術を融合し、究極のカスタマイズを開発した。
シートの中央部に使われているアルカンターラは、レーザーカット加工により光学的効果のあるグラデーション状にデザイン。ブラックのアルカンターラの裏地にはブルー、またはメタリックグレーといった対象的な2種類のカラーバリエーションが用意されているほか、裏地がメタリックグレーのタン革色を選択することも可能となっている。
アルカンターラ社の会長兼CEOを務めるアンドレア・ボラーニョは、マセラティとの協業について次のようにコメントした。
「マセラティのように、テクノロジーとクラフトマンシップ、情緒と性能を兼ね備えたブランドと仕事ができることは、我々にとって誇りとなっています。『オール・イタリアン』の品質とカスタマイズにおけるアルカンターラ社のこれまでの経験により、世界で最も称賛されるブランドからアルカンターラは選ばれているのです」