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<p>福岡の〈モアライト〉|川合将人のインテリアスナップ</p><p>珍しい民芸品の宝庫 #福岡 の〈モアライト〉をインテリアスタイリストがレポート。販売するアイテムが映える、ニュートラルに徹した空間作りも魅力的です。 ⇒</p><p>インテリアスタイリストが街で見つけた素敵な空間を紹介する連載第4回目は、福岡の新ショップ〈モアライト〉。アンティーク家具を大胆に使った店内は珍しい民芸品の宝庫です。</p><p>フランスの金物屋で使われていた巨大なシェルフに商品が並ぶ〈モアライト〉の店内。黒く塗装されたカウンターもヨーロッパのアンティーク品。左は代表の前田淳さん、右は細矢直子さん。 こんにちは。今回はインドのキルトやモロッコのベニワレンのラグなど、インテリアを飾るテキスタイルアイテムを数多く扱う福岡の人気ショップ〈ライトイヤーズ〉が、新ショップ〈モアライト〉をオープンさせたと聞いて行ってきました。 奥にあるガラスのショーケースと可動式の階段は、インテリアデザイナーの佐々木一也がデザインしたもの。ショーケース内部にはガラスの棚板に珊瑚や貝殻などの自然物のオブジェなどが綺麗に陳列されていて、まるで博物館のような雰囲気。 天井高のある広く開放的な店内。床と壁は明るいグレートーンのモルタル仕上げに統一され、カウンター背面の大きなシェルフを筆頭に、各所にヨーロッパのアンティーク家具が什器として使用されています。内装は代表を務める前田淳さんが手がけ、ショップカウンターの両サイドにあるガラスのショーケースと可動式の階段は、インテリアデザイナーの佐々木一也さんにデザインを依頼したそうです。   気付いて感動したのが、ガラスのショーケース内部の底面の素材で、ショップ床と全く同じモルタル仕上げになっていること。ショーケース自体が空間と一体となって、中に陳列されたアイテムが浮かび上がり、非常に魅力的に見えます。   また地味ですが、天井面にあるエアコンを天井と同じカラーに塗装し、余計なノイズを排除していた部分も参考になりました。什器に使用されるアンティーク家具の素材感や、販売するアイテムが映える、ニュートラルに徹した空間作り。こういったディテールへの気配りは、住宅の内装を考える時などにも参考になります。 販売しているヨーロッパのアンティーク品の中でも充実していたのが、陶製の照明のパーツ類。ソケットやスイッチなど、多くのパーツが販売されている。 〈モアライト〉で販売しているのは、アフリカやインドのほか、アジア各国で買い付けた民芸品や、ベルギーやフランスのアンティーク雑貨や自然物のオブジェなど、本当にいろいろなものがあります。 アフリカで占いに使われていたという牛の形をした “ボリ” と呼ばれるもの。こちらは参考商品ながら、販売できるものも今後に入荷予定とのこと。背中がニワトリの羽で装飾されているそうです。 “タパ” と呼ばれる樹皮で作られた布。こちらは中央アフリカのもの。それぞれ独特の柄が施されていて、壁面を飾るアートとして使えそう。 インドで買い付けた古い洋服の一部。経年したインディゴ染めの表情や細かな刺繍が美しい。額装しても映えそうです。 来店時にはアフリカのフォークアートが充実していて、占いに使われていたという牛の形をした “ボリ” と呼ばれる道具や、薬を飲むのに使われていたクバの取っ手の付きの陶器、樹皮でできた“タパ”という布であったりと、インテリアのアクセントになりそうな個性的なアイテムが並んでいました。 溶岩を削ってペンダントランプにした〈モアライト〉のオリジナル商品。店内に置かれた溶岩から好きなものを選んでオーダーする仕組みになっている。</p>