昨年8月の横浜市長選で初当選した山中竹春現市長を支援した共産党が先ごろ、同市民を対象に市政に関するアンケート調査を実施したところ、山中市長の仕事ぶりについて「期待した通り」と答えた市民が11%に低迷したことがネット上の話題になっている。
「最初から期待せず」17%
調査は共産党の横浜市議団が3月中旬から実施し、市議団の公式サイトで郵送とネットで募集した。4月4日時点で659人が回答し、スマホからは半数近い304人が入力したという。公式サイトから入力画面を開くとグーグルフォームで作られていた。
最初の集計結果は翌5日に同サイト上にアップされたが(PDF版はこちら)、山中氏が市長選で掲げていた中学校の全員制の給食については64%が「公約通りすすめる」に回答。また、山中氏が「3つのゼロをめざす」と公約した「敬老パス(75歳以上)自己負担ゼロ」や「出産費用ゼロ」、「中学3年までの医療費ゼロ」についてもそれぞれ「公約通りすすめる」が最も多かった。
山中市長は選挙戦で掲げた「3つのゼロ」は今年度予算案に1円も計上されず、“与党”会派の共産としては支持者らの声を前面に立てることで山中氏や横浜市に対し、プレッシャーをかける狙いがあると見られる。
ところが市長の仕事ぶりの評価を尋ねたところ、「期待した通り」はわずか11%に低迷。「まだ何とも言えない」と様子見が27%と最も多かったものの、「もう少しがんばってほしい」は26%、さらに厳しい評価では「最初から期待していない」が17%、「期待に沿っていない」が8%だった。
市長選では国会議員や知事の経験者ら有力候補が続々と名乗りを挙げた激戦で、50万票を集めて制した新人市長だったが、就任から8か月、“与党”会派が行った事実上の支持率調査の結果にしては厳しい内容となった。
ネット民「結局9割が『?』現実」
共産党市議の1人がツイッターでこの結果をお知らせすると、山中市政に批判的なネット民の間からツッコミが続出。市議に対して「その分析結果もよろしくお願いいたします」と要望する人もいれば、
いくら共産党が「着実に前に進んでいる」とか言っても、結局9割の人は「?」それが現実って事は?共産党が抱いているものは妄想かも知れないねって事なんじゃないの?
あらららら…支持率(期待した通り)11%…政権だったら超ヤバいラインでは…?任期途中でもお辞めになり、再選挙をするのが横浜市の為になると思うのですが…
などの声が噴出した。
政治家の支持率をめぐっては、日経CNBCが今年1月、投資家向けに行った岸田首相の支持率調査でわずか3%だったことが話題になった(関連記事)。
ただ、通常の世論調査と異なり、ネット主体の調査だったため「偏り」も指摘されたが、今回の共産党横浜市議団による市政要望アンケートでは、70代、80代で4割近くを占め、高齢者主体という点では市長選などの投票結果に近い。
ネット民の中には「親衛隊らしくもっとデータを捏造しないと、タケハルは振り向いてくれないぞ」と、皮肉まじりのコメントもあったが、山中市政を支える側でもある共産党市議団にとっては、必ずしも望んでいた通りの結果ではなかった可能性もありそうだ。