重厚な石造のカトリック教会の地下室。蝋燭の光で照らされた白い壁を背に、僧服をまとった数人の神父が祈りを捧げる。神父の前には、うわごとを呟き視線の定まらない信者の姿がある。およそ1時間弱におよぶ儀式の最後、紫色の帯を首にかけた神父が進み出てこう叫ぶ。 「現世の王子たるサタンよ、神の力を認めよ。砂漠でおまえを負かし、支配したキリストの前に跪くのだ。人類の誘惑者よ、この者の魂はおまえのものではない。…