｜ 現在、レストモッドは911に限らずひとつの「儲かるビジネス」として認知されているもよう ｜
そのため続々とニューカマーがこのジャンルに参戦中
さて、ポルシェのレストモッドというとシンガー・ヴィークル・デザインが有名ですが、今回は「シンガーほどの芸術性を求めない人向け」の911のレストモッドが登場。
これはポール・ステファンズなる会社が提供するもので、今回販売されているのは「クラブスポーツ320」と命名されたナナサンカレラ風のレストモッドです。
なお、シンガー・ヴィークル・デザインのポルシェ911が1億円以上のコストを要求するのに対し、このポール・ステファンズでは約2700万円ほどとなっており、シンガー製911よりはずいぶんお得な価格設定を持っています（それでも相当に高価ですが）。
ポール・ステファンズは以前にもポルシェ911レストモッドを限定にて販売
この「ポール・ステファンズ」という名はどこかで聞いたことがあるなと考えていたら、2018年にも964ベースの911レストモッド「911ル・マン・クラシック・クラブスポーツ」を約3600万円で販売したことがあり、その価格を考えると今回のクラブスポーツ320の価格はまだ控えめなのかも。
ちなみに911ル・マン・クラシック・クラブスポーツに搭載されるエンジンは空冷かつ自然吸気フラットシックスではありますが、300馬力を発生するまでにチューンされ、0-100キロ加速は4.4秒、最高速度は282km/hという優れたパフォーマンスを発揮します。
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ポール・ステファンズ クラブスポーツ320は細かいところにまでこだわっていた
今回のポール・ステファンズ クラブスポーツ320がシンガー・ヴィークル・デザインのポルシェ911よりもずいぶん安いからといって「手が抜かれているか」というとそうではなく、ちゃんと押さえるべきところは押さえているもよう。
フロントバンパーは上述の通りナナサンカレラ風、そしてフロントフードも延長され、ウインカー形状も初代911風に（内側はエアインテークへと変更されている）。
ヘッドライトにはイエローレンズ、そして内側にはプロジェクター式ランプが見え、必要な光量を確保しているようですね。
ドアミラーは空気抵抗の小さなエアロ形状へと変更され、ルーフの雨樋が削り取られるなど、RUFを連想させるような仕上がりも見せています。
ホイールはフックス風デザインを持ち、しかし軽量化のためか肉抜き加工済み。
リヤデッキはダックテール形状を持ち、トップには放熱のためのルーバー（立体的な構造を持っている）。
リヤバンパーにはオーバーライダー風の形状も再現されており、けっこう雰囲気が出ている、と思います。
ダックテールリヤスポイラーには「Clubsport 3.6」の文字。
エンジンは美しくリビルトされ、インテークやファンもペイント仕上げとなっており、「鑑賞に耐えうる」フィニッシュを持つようですね。
もちろん細部はシンガー・ヴィークル・デザインと比較できるレベルではないものの、しかし機能的な部分はしっかり追求されているようで、ただシンガーのような「高級素材や、手の混んだ仕上げがなされていない」というところが価格差となって現れているのかもしれません。
ポール・ステファンズ クラブスポーツ320のインテリアはこうなっている
そしてこちらがポール・ステファンズ クラブスポーツ320のインテリア。
シート形状は調整機構なしのバケット、センター部分はポルシェ伝統のチェック柄。
地味ながらも良質な素材が使用されているようですね。
ステアリングホイールはスウエードレザー張り、そして12時位置にはセンターマーク。
見たところメーター類もリビルトされ、全体的にモノトーンでまとめられているように感じます。
比較的新しい世代のポルシェ製カーステレオも装備され、日常的な使用にも配慮された一台だと言えそうですね。
ポール・ステファンズ クラブスポーツ320を紹介する動画はこちら
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