| 今や「超高額」なロレックス・デイトナをカスタムするのは勇気が必要となりそうだ |
このロレックス・デイトナ「レトロカスタム」はけっこう人気が高いもよう
さて、デイトナやサブマリーナー、ディープシーなどロレックスのスポーツモデルを中心にカスタムを行うスイスの腕時計工房、アルチザン・ドゥ・ジュネーブ。
これまでにもファン・パブロ・モントーヤ、レニー・クラヴィッツ、スパイク・リー、ジョン・マッケンローなど錚々たる著名人の依頼を受けてロレックスをカスタムしていますが、今回は匿名の個人による依頼を再現したロレックス・デイトナ「ラスティ」をリリースしています。
なお、これは「ラスティ(錆びた)」という名称の通り経年劣化を視覚化したものですが、依頼者によれば、そのコンセプトは下記の通り。
「私はいつも、モノに刻まれた時間の足跡や、モノが私たちにもたらす感傷的な価値に魅了されています。私は数年間、同じ腕時計を身に着けているので、特別なタッチを加えるためにアルチザン・ドゥ・ジュネーブに連絡しました。祖父が着けていた時計のような、酸化した文字盤のヴィンテージモデルです。”
ロレックス・デイトナ「ラスティ」はこういった仕様を持っている
このロレックス・デイトナ・ラスティのベースとなるのは116520で、このダイヤル、ベゼルを「アンティーク風」に加工し、さらにはケースからはリュウズガードを削り落とすなど全体的な雰囲気を「レトロ」に変更。
ちなみに文字盤のエイジング加工については、これを実現するために自然熟成技術を開発したといい、これによって文字盤にダメージを与えることなく、日々経年変化をコントロールする方法を見出しています。
そしれまずは処理をを施した後、世界で最も湿度の高い島の一つであるアゾレス諸島へと送り、島内の施設にて「熟成」が行われることに。
そして熟成の過程は常にウォッチされ、10週間経過し、クライアントが「これでOK」と判断した時点にて文字盤を回収して腕時計に組み込まれたと紹介されています。
スモールダイヤルは「過ぎ去った時間の無常感」をあらわすアンバー(琥珀色)、「ROLEX」文字やカウンター、夜光塗料はトロピカル。
針にはポリッシュがかけられている、とのこと。
ベゼルはステンレススティールからブラウンのベークライト製へと変更され、文字は「ハニー」。
風防にもレトロなドーム状を採用していますが、りゅうずは「スモールサイズ」へ、そしてプッシャーの内側にも溝を刻んだパーツを挿入し、そのタッチまでもが「レトロ」になっているもよう。
こういった「過去モデル風」カスタムはちょっと前にアルチザン・ドゥ・ジュネーブが採用したもので、顧客に高い人気を得ているようですね。
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反面ケースバックは比較的新しい技術であるスケルトン。
サファイアクリスタルの外周には「ARTISANS DE GENEVE」の刻印が入り、サンドブラストにてアクセントが付けられています。
このクライアントはヴィンテージウォッチの魅力とエレガンス、そして現代的な実用性を兼ね備えたパーソナライズを希望しており、それがこのスケルトンバックにつながったのだと思われますが、キャリバー4130は一旦分解されてシースルーバックからの鑑賞に耐えうるようにカットやポリッシュが施され、21Kゴールドのローターには、手作業よに”コート・ド・ジュネーブ”仕上げも。
ブレスレットはステンレススティール、しかしエレガントなブラウンレザーのハンドメイドストラップが付属する、とのこと。
もちろんクライアントはこの仕上がりに非常に満足しており、「私にとって、時計は身につければ身につけるほど、その意味が深まります。私たちの生活に寄り添い、大切な思い出となるのです。私は、この時間の静かな力に敬意を表したいと常々考えており、手首を見ると、私の腕時計は職人たちが惜しみなく費やした多くの時間の結晶であることにいつも気づかされるのです」とコメントしています。
ロレックス・デイトナ「ラスティ」の製造過程を紹介する動画はこちら
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