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<p>米インフレ、生活必需品10%超の伸び-10日のCPIでは一段の上昇も</p><p>米インフレ、生活必需品10%超の伸び-10日のCPIでは一段の上昇も</p><p>エコノミストはインフレの計算において食品とエネルギーを除外したがる。それらは価格の変動が大きいため、傾向を把握する上であまり意味がないというのが理由だ。しかし、物価高騰に直面する一般的な消費者にとっては、それらの項目こそが目下最大の懸念材料だ。</p><p>主要な消費支出である燃料と電力、食料品店の食品は2カ月連続で年率2桁の伸びとなっている。これは1981年以来のことだ。10日に発表される5月の米消費者物価指数(CPI)統計では、こうした生活必需品のさらなる高騰が示される可能性が高い。バイデン政権は力強い景気回復をアピールする上で、歴史的な低水準にある失業率に焦点を当てたいかもしれない。しかし、全米の家庭で話題となっているのは生活費上昇の方だ。 インフレーション・インサイツ創業者のオメイア・シャリフ氏はエネルギーと食品の価格上昇に言及し、「通常はこれら両方が同時に起こることはない」と指摘。従来であれば、1つの項目で高インフレが続いても数カ月で収まっていたとした上で、「今や落ち着いて推移しているものは何もない」と述べた。 Inflation Frustration Power, fuel and food are all rising at double-digit rates, slamming budgets Source: Bloomberg, Bureau of Labor Statistics Note: Figures are seasonally adjusted 一部エコノミストは今回のインフレサイクルについて、3月が「ピーク」になると 予測 していた。家具や衣料品、電化製品といった裁量消費項目の前年比での価格急騰が収まり始めたためだ。しかし、日常生活を送る消費者にとっての現実はガソリン価格がガロン当たり5ドル前後となっていることや、食品価格が約40年ぶりの速いペースで上昇していることだ。 10日発表される5月CPIは、前年同月比で8.2%上昇の予想。前月からは小幅鈍化の見通しだが、新型コロナウイルス禍前の水準のなお4倍余りに相当する。食品とエネルギーを除いたコア指数も減速が見込まれているが、食品と電力、燃料は加速することも十分あり得る。 天然ガスの値上がりやタイトな燃料供給を背景に、住宅の電気料金は過去何カ月にもわたって 上昇 している。夏にかけてエアコンの使用が増えるにつれ、今後さらに上昇する可能性が高い。月間の電気代は昨年を約50%上回ると、バークレイズでは見積もっている。ガソリンも急騰しており、ほぼ毎日のように過去最高を更新。食品価格は肥料コスト高や物流の混乱などあらゆる要因で押し上げられている。こうした価格上昇はいずれも、ウクライナでの戦争で拍車が掛かっている。 夏にかけて電気料金は上がる可能性が高い Photographer: Jordan Vonderhaar/Bloomberg</p>