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<p>生きた細胞の皮膚で指型ロボット…傷ついても再生・人間に近い「肌感」実現</p><p>生きた細胞の皮膚で指型ロボット…傷ついても再生・人間に近い「肌感」実現 #科学・IT</p><p>生きた細胞でできた皮膚を持つ指型ロボットの開発に成功したと、竹内昌治・東京大教授(機械工学)らのチームが発表した。傷ついても再生できるほか、見た目の「肌感」が人間に近いロボットの開発につながるという。論文が10日、科学</p><p>誌「マター」に掲載される。 ロボットは直径約1センチ、長さ約5センチで、表面は人間の皮膚から作った培養細胞で覆われている。培養方法などを工夫することで、表面の「表皮」とその内側の「真皮」を再現した。 皮膚の厚さは1・5ミリ・メートルで、3か所ある関節の曲げ伸ばしぐらいでは破れない強度がある。表面が傷ついても、コラーゲンのシートを張って培養液に浸しておけば、細胞が増殖して傷がふさがるという。 栄養を供給する血管がないため、現状では長期間利用できないが、竹内教授は「将来的には神経や血管なども融合させて機能を高めたい」と話している。 石黒浩・大阪大教授(ロボット学)の話「挑戦的な研究で、見た目や触った感触が人間らしいロボットを作るための大事な一歩だ。従来のシリコーンゴムなどの素材では耐久性や放熱性に課題があったが、克服できるかもしれない」</p>