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ちなみに室田が初めてブータンを訪れたのは一九九〇年代の後半である。 どちらかと言えば、仕事で向かうブータンよりも、その帰り道に休暇を取って寄る予定にしていたバンコクの夜ばかりを楽しみにしていた出張だったらしいのだが、熱心な仏教徒であるブータンの人々と知り合い、その人生観、死生観に…