需給のひっ迫で化学肥料原料の国際相場が軒並み上昇傾向にあり、国内のプライスリーダーである全国農業協同組合連合会(JA全農)は、今年6月からの秋肥の卸売価格を春肥価格に比べ最大94%(輸入尿素)と過去に例をみない大幅値上げに踏み切った。一方、農林水産省では、肥料メーカーに対する調達支援の緊急対策に乗り出し、肥料が農業生産者へ安定的に供給されるように業界への働きかけを進めている。こうしたなか、農業生産者は、価格高騰時に補てんされる制度の新設や、農産物の販売価格にコスト上昇分を反映可能にする流通構造の改革を求める声が高まっている。
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