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「HoloLensの生みの親」であるAlex Kipman(アレックス・キップマン)氏が、マイクロソフトを去る旨が報じられています。

キップマン氏は2001年にマイクロソフトへ参加。MR(Mixed Reality / 複合現実)やAI分野のテクニカルフェローであり、MRデバイス「HoloLens」やモーションコントローラー「Kinect」の開発者として知られています。2021年3月には開発者向けイベントであるMicrosoft Igniteに登壇、新フレームワーク「Mesh」の発表を行いました

2か月後の退社か、組織改編も?

キップマン氏の退社は、複数のテック・ビジネスメディアが報じています。Business Insiderは背景として、キップマン氏による暴言やセクシャルハラスメントといった行為を挙げています。

他方、GeekWireは「独自に入手した」と主張するマイクロソフト社内のメールを公開。これはマイクロソフトのクラウド・AI分野のトップScott Guthrie氏によるもので、文中にはハラスメント行為への言及はないものの、「(キップマン氏との協議の末)我々は彼が当社を離れ、新たな機会を追求するのにふさわしい時期だと判断した」「退社前の2か月間を引き継ぎ期間に充てる」等の説明がなされているようです。さらにこのメールからは、以下のようなMR(Mixed Reality、複合現実)関連事業の変更点も明らかにされています。

・Mixed Realityハードウェアチームは、Windows + Devices部門に統合する。
・Mixed Realityプレゼンス&コラボレーションチームは、エクスペリエンス&デバイス事業部内のTeams部門に統合する。

HoloLensの運命はいかに?

マイクロソフトが、事業年度初日である7月1日に組織改編を行うことは珍しくありません。今回の変更についても、メール内では「来るべき年度に合わせ、当社のメタバースへの全社的努力に調整を加え、加速させるもの」と述べられています。一方で2022年初頭には、HoloLens開発チームの人員が競合他社へと流出していることが、複数回に渡って報じられています。

本原稿執筆時点では、マイクロソフトはキップマン氏の退社について正式なコメントは行っていません。

(参考)The VergeGeekWire

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