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 名古屋の方には当たり前すぎて申し訳ないが「名古屋に行くならここへ行け」という、観光でもなく名古屋メシでもない、記者が名古屋出張時には必ず行くおススメの場所を紹介する。またバスマガジン記者らしく? 名古屋市内で撮りバスも敢行したので画像ギャラリーでご覧いただきたい。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)


東名高速線ではなく新幹線?

 バスマガジンの記者ならば東名高速線(東名ハイウェイバス)で行けよと言われそうだが、出張なのでそんなに時間は掛けていられない。かといって大急ぎでもないので、程よく早めに出発すれば十分なJR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」を利用した。

 これは割引乗車券ではなく、純然たる「主催旅行」つまり、添乗員なしのお一人様ツアーである。指定された「こだま号」のみが利用でき、乗り遅れは無効。新幹線特急券のような、当日中に発車する自由席なら乗車可のような救済もない。

ぷらっとこだまクーポン券

 指定された区間しか利用できず(東京・品川はクーポン券面にかかわらずどちらでも乗降可)、途中下車も途中乗車もできないという厳しい制約がある。発売個所はJR東海ツアーズかJTBのみ。

 しかし魅力はその安さだ。こだま号しか利用できないが激安で、しかもドリンククーポンが付いてくるので新幹線駅の売店でビールでもソフトドリンクでも好きなものと交換できる。こだま号には車内販売はないので、駅で引き換えておく必要があるが、駅弁を買ってもお茶代が無料になると思えばさらにお得だ。

グリーン車はプラス1000円

 もう一つのポイントはグリーン車プランだ。大型連休ではぷらっとこだまの普通車指定席枠は満席が多く出ていたが、グリーン車は選び放題だった。しかしグリーン車はちとぜい沢では?とお思いの方はご安心を。普通車プランに概ね1000円プラスするだけでグリーン車に乗れる。

東京駅までは都営バスで!

 東海道新幹線に乗車するのにJR東日本の在来線を利用するのはごく自然だが、ぷらっとこだまは普通乗車券の東京都区内発ではなく東京駅発なので別途東京までの運賃が必要。

 また東京駅までの乗車券を持っていなければ乗り換え改札口は通れないので一度在来線の改札を出る必要がある。であれば条件が合えば外から東京駅にアプローチした方がスムーズ。

東22系統

 記者はいつも都営バス「東22」系統で呉服橋で下車する。呉服橋は東京駅日本橋口の目の前にバス停があるので、東海道新幹線の日本橋口改札は目と鼻の先。ちょうどホームの16号車のところに上がってくる形だ。

呉服橋は東京駅日本橋口

 有人改札でクーポンを提示して改札を受け、指定されたこだま号の発車時刻までホームで待つ。この間に駅弁を購入したり、ドリンククーポンを飲み物と引き換えたりとやることはある。

 指定されたこだま号に乗車すれば名古屋までは約2時間30分、寝るなり写真を撮るなり駅弁を食べるなりゆったりとしたグリーン車の旅を楽しむだけだ。

東海道線幹線は列車種別に関係なくN700系

 なお、のぞみ号やひかり号の通過待ちのために長時間停車する駅をあらかじめ調べておけば、車内販売はないが駅の売店や自販機を利用することはできる。その駅ならではの駅弁を狙えるのもこだま号の特権だ。

目的地は栄

 名古屋での目的地は歓楽街の栄にある三越屋上のビアガーデン「マイアミ」である。ビアガーデンなど夏になれば日本全国どこにでもあり珍しくもなんともない。もちろん夏ならばそうだ。しかしここでは、ほぼ年中営業している。昼間でも冬でもだ。

ビアガーデン「マイアミ」

 ビールや各種アルコール、ノンアルからソフトドリンクまで各種そろえられているのは大規模なビアガーデンであれば同様だが、ここは国内メーカー全社の生ビールサーバーがあり、好きな銘柄を好きなだけ飲める。

 この時期は飲み放題で焼肉その他全部が食べ放題。冬はどうなるのかというと、焼き肉が鍋料理になるというおどろきのシステムだ。

国内全社の銘柄が好きなだけ飲める

 もう一つの「システム」は、アイドルの存在だ。マイアミなのでマイちゃんとアミちゃんというビアガーデンだけのアイドルがいてスケジュールは決まっているものの、常設ステージでライブが行われる。

 入場してしまえばステージ観覧は自由だ。よって、いわゆるドルヲタさんもいてなかなか楽しい。ライブ後は各テーブルを回ってきてお話をしたり、写真撮影したり、「ついでに」CDを売りにくるので気に入ったら購入してもいいだろう。

 マイちゃんとアミちゃんは毎年変わるので、前年以前の担当はOGとなり決められたスケジュールでOGが登場するライブもあるという徹底ぶりだ。

名古屋の地下は怖い?

 栄はバスターミナルも路上のバス停も多くあるのでバス路線も発達している。もちろん地下鉄は早くて便利だが、名古屋の地下街はかなり広大でつまり地下街の入り口は数多くあるものの、一帯すべてが地下街のようなものなので、土地勘がなければ改札を出て目的地に行くのになかなか苦労する。

マイアミ店内

 1本の大きな地下街ではなく縦横無尽にしかも多層になっているところもあるので、記者はなるべくバスで行くようにしている。

 名古屋駅から栄に行くには地下鉄だと東山線で2駅だが、6両編成の電車の1両が平日は終日(始発から終電まで)女性専用車両になっているので、男性は実質5両しか利用できない。東京でも女性専用車はあるが朝ラッシュのみというのが主流だ。

 10両中の1両だけ2時間程度なら大きな混乱はないが、名古屋の方(男性)は実質5両で大丈夫なのだろうかと余計な心配をしてしまう。

車社会が高度に発達した地域なので撮りバスは大変

 土地勘がないので仕方がないが、撮りバスをしようと思えば適当な道路の歩道から狙うのが手ごろ。しかし道路が発達した車社会の名古屋では車線が多く、バスはたいてい左車線をゆっくり走っているという常識は他地域ほど通用しない。

焼き肉の開始!

 よってバス停付近が撮りやすそうだが、とにかく車が多く道路も車優先で作られている感じがするのでくれぐれも車道に近づきすぎないように注意したい。

 名古屋はよく知らない場所なのだが、とにかくマイアミは名古屋に来たら必ず行く特徴的な場所なので、真っ昼間でもお時間が許せば予定に組み入れてみてはいかがだろうか。

投稿 名古屋ならばここに行け!冬でも飲めるビアガーデンと撮りバス自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。