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今度は花のモチーフだ!! デザインテーマは!? 新しい図柄入りナンバープレート登場

 ここのところ話題になることが多い図柄入りのナンバープレート。ラグビーワールドカップや東京オリンピックを応援する形で登場したもので、プレート表面に図柄をプリントしたシートを張り付けることで実現している。

 ただし、ワンポイント図柄のナンバーを使って軽自動車の黄色ナンバーを白くするなど、本来の目的と違うところでも話題になった印象がある。

 そんな図柄入りナンバープレートに新たなシリーズが2022年4月18日から発売になるのでご紹介しよう。

文/藤田竜太、写真/国土交通省

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■図柄入りナンバープレートに新シリーズ登場

2022年4月18日から登場する新たな図柄入りナンバープレートは日本全国47都道府県の県花をモチーフにした花柄タイプだ

 2019年のラグビーワールドカップ日本開催を記念して、2017年から導入がはじまった図柄入りのナンバープレート。

 その後、2018年からは”走る広告塔”として、地域の風景や観光資源を図柄とすることにより、地域の魅力を全国に発信することを目的に、地方版図柄入りナンバープレートも登場。

 初年度は第1弾として41地域に地方版図柄入りナンバープレートが導入され、2020年に第2弾17地域が追加されている。

 全国版では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を記念した特別仕様ナンバープレートがあったのは知られているが、2022年4月18日から、その後継モデルとして全国共通デザインの新たな全国版図柄入りナンバープレートが登場する。

 新しいデザインは、日本全国47都道府県の県花をモチーフにした花柄タイプ。デザインテーマは、「日本を元気に!」「立ち上がれ!美しい日本」……。

 このデザインは、広く全国の市民(国民)からのアイディアを募集し、(公社)自動車技術会デザイン部門委員会及び「新たな図柄入りナンバープレートの導入に関する検討会」の審査等を経て決定されたとのこと。

 国土交通省のHPには「日本全国47都道府県の県花をモチーフに、日本の美しさを表現しました。植物は円環の象徴であり、枯れても再び綺麗な花を咲かせます。「日本を元気に」というテーマをもとに、それを植物の成長と捉えてデザインしました。

 また、全国すべての県花を用いることで、「日本全体で立ち上がろう」という思いを込めています」とそのデザインコンセプトが紹介されている。

 すでに3月22日から事前申し込みがスタート。交付手数料は都道府県によって異なるが、乗用車や軽自動車用でおよそ8000円(前後2枚)。

■ナンバープレートへの関心が深まるか?

こちらは地方版図柄入りナンバープレート。地域のPRにつながるようなデザインが多い

 オリンピックの記念ナンバープレートは、軽自動車用でも「白色」のナンバープレートで話題となったが、この新しい図柄入りナンバープレートは、自家用乗用車は白、事業用登録車は「緑色」、自家用軽自動車は「黄色」の枠取り塗色が施される。

 例によって期間限定で、2027年4月30日までが交付期間。この交付期間終了後は、新規はもちろん、住所変更や破損等によりナンバープレートの交付が必要な場合も、この図柄入りナンバープレートを選択することはできなくなる。

 その代わり、新車あるいは中古車を買って、名義変更(ナンバー変更)をするタイミングだけではなく、すでに所有しているクルマでも、現在と同じ番号のまま図柄入りナンバープレートに交換することが可能(分類番号が二桁な場合等、一部番号変更が必要なこともあり)。

 そして、交付手数料とは別に、1000円以上の寄付を行なうと、同じデザインのナンバーがフルカラー仕様になる(寄付をしないとモノトーン)。

 ちなみにこの寄付金は、(公財)日本デザインナンバー財団によって管理され、「安全・安心で楽しいお出かけを通じて日本を元気にする取組」に活用されるとのこと。

 全国版なので、地域を問わず交付され、一般社団法人 全国自動車標板協議会の図柄ナンバー申込サービス専用WEBか、地域の予約センター窓口から申し込みが可能。

 ただ、この花をモチーフとした図柄入りナンバーは、ラグビーワールドカップやオリンピックを盛り上げるといったわかりやすい意図が見えないので、どれだけ希望者が集まるかはかなり疑問……。

 それに対し、「地方版図柄入りナンバープレート」の場合は、地域のPRにつながるようなデザインが多いので、郷土愛に訴える魅力がある。

 人気上位のくまモンのイラストが入った熊本ナンバーや、広島東洋カープとコラボレーションした福山ナンバー、朱雀が描かれた奈良県の飛鳥ナンバー、福井の恐竜ナンバー、岩手の銀河鉄道の夜ナンバー、静岡や山梨の富士山ナンバー、大分の温泉ナンバーなどは、まさに地域密着。インパクトもあってセンスもいい。

 意外なところでは、千葉県松戸市の矢切の渡しナンバーなども申込者が多かった。

 全国版・地方版を合わせても、図柄入りナンバープレートの普及率はまだ10%にも満たないそうだが、図柄入りナンバープレートが、長年「かっこ悪い」といわれ続けている日本のナンバープレート(デザインというより形状の問題だが)を見なおすひとつのきっかけにつながってくれればいいと思う。

 まずはナンバープレートに関心を持つ人が増えることが肝要だ。

■図柄入りで気になる視認性

 図柄入りナンバーは、番号の視認性が気になるところだ。特に複雑な図柄だと見づらそうだ。

 これまでの図柄入りナンバー同様に、地方版図柄入りナンバープレートにおいても、記載された番号等の視認性について、下記の試験を実施することによって確認している。

・ 照度が一様に200ルクス程度の場所で、地上1メートルの高さの位置に番号標を横長に垂直に保持した場合に、番号標から20メートルの距離をへだてて、番号標に正対した位置並びに番号標の中心点と観察者とを結ぶ線が、番号標の板面に対し左右それぞれ15度及び30度の角度となる位置から番号標に表示された文字等が明瞭に識別できること。

・ 暗夜又は暗室内において、地上1メートルの高さの位置に番号標を横長に垂直に保持し、番号標板面における照度を10ルクスに照明した場合に、番号標から20メートルの距離をへだてて、番号標に正対した位置並びに番号標の中心点と観察
者とを結ぶ線が、番号標の板面に対し左右それぞれ15度及び30度の角度となる位置から番号標に表示された文字等が明瞭に識別できること。

※ 視認性は、3人以上(奇数)の視力の正常な観察者によって確認すること。

 このように基準をクリアしているナンバーのみが発行しれているが、図柄のないナンバーと比較すると視認性に難があるのが間違いないところだろう。

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