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晩年の正岡子規は、病床で一人迎える夜を持て余した。日付の変わる頃まで、高弟の河東碧梧桐(へきごとう)らが話し相手をすることも珍しくなかったという。「碧梧桐らの帰る事遅きは余のために夜を短くしてくれるなり」。明治35年5月10日の日記にある。 ▼そうかと思えば「ため息が出るほど孤独に憧れ…