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「太伯は古公亶父(ここうたんぽ)の長男で、弟の虞仲(ぐちゅう)とともに呉国の始祖になったと伝えられています。今から二千年ちかく前のことです」仲麻呂は頭の中の史書をめくった。「呉国は春秋時代まで命脈を保ち、周の元王三年(紀元前四七三)に越王勾践(こうせん)に亡ぼされた。その時王族が…