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2022年6月6日(日本時間6月7日未明)より、Appleの年次開発者会議「WWDC(World Wide Developer Conference)」が開催されています。これに合わせ、iOSとiPadOSにおけるAR機能の新バージョン「ARKit 6」が公式サイトに登場しました。

オクルージョン機能向上やモーキャプなど

ARKitのアップデートは2021年のWWDC以来、約1年ぶりです。今回明らかになっている主な機能は、以下の通りです。

4K動画の撮影が可能

AR体験中に、バックカメラで4K動画を撮影することが可能になりました。SNSでの共有やARを使った映像コンテンツ作成時に、より高品質な映像を提示できます。

東京がロケーション・アンカー対象地域に

「Location Anchors(ロケーション・アンカー)」は、有名なスポットなど実世界にARオブジェクトを置く機能です。緯度経度、高度を指定した場所にARを紐付けできるため、ユーザーはオブジェクトの周囲を歩いたり、好きな角度から見ることが可能です。
世界の一部の都市のみの展開で、新たにモントリオール、シドニー、シンガポール、そして東京が追加されました。

3Dオブジェクトのより正確な検出

最大100枚の画像を一度に検出して、画像内のオブジェクトの実際のサイズを自動的に推定できます。

インスタントAR

LiDARスキャナを使うことで、スキャン操作不要で素早くARオブジェクトの配置が可能になりました。

モーションキャプチャー

カメラ単体で、人物の動きをリアルタイムにキャプチャできます。こうしてキャプチャした身体の動きや、姿勢を使ったARの操作が実現します。

フロントカメラとバックカメラを同時使用

フロントカメラでのフェイストラッキング、バックカメラでのワールドトラッキングを同時に行えます。これにより、例えば顔の動きや表情でARコンテンツとインタラクションすることも可能になります。

シーン・ジオメトリ

「Scene Geometry(シーン・ジオメトリ)」では、周囲の空間のトポロジカルマップ(地形図)を作成し、床、壁、天井、窓などを識別してラベリングできます。こうして正しいオクルージョンや、現実空間のようなオブジェクトの取り扱いが可能になり、AR体験が強化されます。

ピープル・オクルージョン

ARコンテンツが、現実空間に実在する人の前や背後を通り過ぎるといったことを実現できます。これにより、AR体験がより臨場感あふれるものになります。

3Dフロアマップ作成のAPIも

また今回、ARKitを用いた新APIとして「RoomPlan」が発表されています。「RoomPlan」は、端末のカメラ及びLiDARスキャナーを使い、屋内空間の3Dフロアマップを作成できるというもの。家具などの位置も反映したドールハウスを手軽に作れます。

WWDC冒頭の基調講演ではARKitへの言及はありませんでした。しかし会期中にはARKit 6に関する講演も予定されており、さらなる詳細を知ることができそうです。

(参考)ARKitRoomPlan

The post Appleが「ARKit 6」を発表。3Dフロアマップを作れる「RoomPlan」や東京のロケーション・アンカー設置など追加 appeared first on Mogura VR.