1999年1月にスタートした、テレビ朝日系木曜よる8時のドラマ枠「木曜ミステリー」。放送開始から20年以上経ち、2022年7月クールでその歴史に幕を下ろすことになった。
全24タイトル、トータルで800話を超える「木曜ミステリー」の集大成として2022年夏に放送されるのは、上川隆也主演の人気シリーズ『遺留捜査』だ。
事件現場に残された“遺留品”が持つ意味を徹底的に探り、声なき遺体が訴えたかったメッセージを代弁。事件そのものを解決するだけでなく、遺族の心情をも救う優しさと、超マイペースで空気を読まない不思議キャラで多くの人を虜にしてきた刑事・糸村聡(上川隆也)。
この夏、京都を舞台に、糸村がさらなる躍動をみせる。
◆最新作のキャッチコピーは「これが最後のメッセージ」
第7シーズンの舞台はおなじみ、京都府警“特別捜査対策室”、通称“特対”。
神崎莉緒(栗山千明)、佐倉路花(戸田恵子)、雨宮宏(永井大)、沖田悟(戸塚純貴)ら個性豊かな特対メンバーがまたも集結する。
もちろん、第1シーズンからのレギュラーメンバーである科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)もすっかり京都に定着。『遺留捜査』ファンを楽しませてきた“糸村×村木”の絶妙なやり取りも健在だ。
10周年という大きな節目を経て、さらなる充実へと突き進む『遺留捜査』。遺留品から真実を見出すという“軸”は変わらないながらもストーリーの奥行きをより広げていくとともに、長きにわたって役柄とじっくり向き合ってきた上川が、その深みをもって“ブレない男”糸村を体現。胸を打つ極上のミステリーを紡いでいく。
そして、第7シーズンのキャッチコピーは「これが最後のメッセージ」。この夏、糸村はどんな事件、どんな遺留品に遭遇するのか? そして、遺留品からどんなメッセージを読み取り、語りかけるのか?
◆上川隆也(糸村 聡・役)コメント
――シリーズ11年目、第7シーズンを迎えた心境は?
第7シーズンでこれまでにない大きな展開を迎えるかというとそうではなくて、むしろ一作一作重ねてきたからこその“変わらなさ”が間違いなく存在しています。
でも一方では、これまで培ってきた“土台”がアップデートしていることを座組一同で実感しているところです。
たとえば新しく車を手に入れたとき、乗りはじめの段階では車と運転者の親和度はさほど深くありませんが、乗り続けていく事で運転者の練度は上がっていき、同乗者にとっても快適な時間になる……。
『遺留捜査』という“乗りもの”は変わらずとも、キャスト、スタッフが一作ごとに作品の理解を深める事で、視聴者のみなさまに一層楽しんでいただける作品が届けられるなら何よりだと思います。
僕自身、『遺留捜査』は年々“深化”が重ねられていると感じていて、そういう意味では第7シーズンもまた、ひと味変わったと感じられるところがあるかもしれません。
――木曜ミステリーの集大成を担う作品でもありますが、どのような思いで撮影に臨まれていますか?
そうした大きな誉れを担うには、『遺留捜査』という作品は“埒外”にいるのではという思いもあります。事件に関わる人々の心情にまで踏み込んで描く『遺留捜査』は、刑事ドラマとしてもミステリー作品としてもある意味、スタンダードを逸脱したスタイルでお届けしてきましたから……。
でも、歴々の作品が重ねてきた歴史に恥じない作品にしたいという思いは強く、そのために今できることはできる限り、注ぎ込みたいと考えて全力で努めています。
――糸村という役柄はご自身にとってどのような存在ですか?
独自のアイデンティティーを持っているといいますか、彼が携えているどこか不思議な雰囲気や掴みどころのない行動を含めて、他に類を見ないキャラクターだと思っています。
僕のキャリアの中で最も長く演じさせていただいている役でもあり、愛着も含めて他にはない距離を感じる人物です。
――ご自身にとって『遺留捜査』という作品はどのような存在ですか?
みなさんもご自身のワードローブの中に、「いつも着ていたい」と思うような着心地のよい一着があると思います。また、身に着けるモノが立ち振る舞いに影響を与える事も共感して頂けるのではないでしょうか。
僕にとって、袖を通したとき心地よさ、落ち着きを感じさせてくれるのが、『遺留捜査』。心地よく身に着けた装いが、役としての思考・行動も導いてくれる……そんなふうにすら思えるのがこの作品です。
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!
おかげさまで第7シーズンを迎え、かつ木曜ミステリー枠最後の作品という栄を賜ることができました。
しかしその重みは一旦忘れて、今は撮影に臨んでいます。これまでどおり糸村と特対の面々が事件にどう向かっていくのか見守っていただければ。そして、変わらぬ『遺留捜査』を変わらずにお楽しみいただければ幸いです。