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男女・年齢別の人口構成を表わす人口ピラミッドというものがあります(図表1参照)。この人口動態だけは、戦争や大災害でもない限りだいたい将来がわかります。
これが2010年、2030年と来て、2050年となると、日本で一番人口の多いピーク年齢が80歳ということになります。さらに、2065年にはもう若い世代がほとんどいないので、それこそ自衛隊、消防、警察といった国や地域の支え手が全く集まらず、工場だって人手不足で成り立たないという状況になると予想されます。こうした深刻な近未来が見えているのに、政府や行政は構造改革と呼べる政策に何も取り組んでいません。
ここで、日本の生産年齢人口に注目してみます。これまでは「15~64歳」が生産年齢と言われていましたが、実際には15歳から働き始める人は少なく、大学まで進学する人が多くなっています。そこで、22歳までは生産人口に入れないほうが現状に合っていると考えられます。
その一方で、中高年に目をやると、新しい法律(改正高年齢者雇用安定法)によって、希望する社員は70歳まで定年を引き上げられるようになりました。というわけで、生産年齢を「22~70歳」として計算し直すと、2015年時点の数字で、とりあえず261万人ぐらいの生産人口の増加が見込まれます(図表2参照)。ただし、これも2025年時点の推計だと143万人程度の増加になって、70歳まで引き上げた効果というのはすぐに小さくなってしまいます。それでも、とりあえずは100万人ぐらいは助かるということになるかと思います。
医療から警察・自衛隊の質の低下も
この少子化がもたらす影響というのは、まず経済的な影響としては国内市場が小さくなる、つまり“胃袋”が小さくなるということが挙げられます。それから労働供給、働き手が減少します。さらに、社会保障の負担をしなくてはいけない現役世代が減って、代わりに高齢者が増えるので、現役世代の負担が非常に増えます。
そして、経済成長率は当然低下して、税収も減少しますから、国債の乱発、ハイパーインフレのリスクが高まる──という道を歩むことになります。国債を出すのは、人口ボーナス(高齢者や子供よりも生産人口が多い状態)があった時代、つまり田中角栄さんの頃は、将来働く人は増えますから、多少借金してもよかったのですが、今は人口オーナス(人口ボーナスの対義語)の時代で、働く人が減るという時期に、国債を乱発すれば、これを返す人がいなくなってしまいます。
全文はソースで
https://news.yahoo.co.jp/articles/85ce6490f00753d6a0fe24ec8e5882f8fcfb4fca
引用元: ・【日本】2021年の出生数「75万人ショック」に大前研一氏「国家の継続が危うい」と警鐘 [首都圏の虎★]
https://youtu.be/U1AHAemWy8o
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