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ポルシェが新規事業への投資としてバッテリー会社への投資、そしてテント装備のポルシェにてキャンプに出かけるツアーを発表

| ポルシェは実にさまざまな事業展開を行っている |

このほかソフトウエア開発会社への投資も拡大

さて、ポルシェが「先進的なシリコン-カーボン技術を用いてリチウム電池用を製造する」グループ14テクノロジーズに1億ドルを投資したと発表。

ポルシェは、この技術を用いたバッテリーを自社の高性能車に搭載する予定だといいますが、これは先日発表された「高性能車や限定車用のバッテリーを開発中」というニュースの続きだと思われます、

なお、この新型バッテリーについてポルシェは「高温でも安定した性能を発揮する」ことをメリットの一つに挙げており、「通常のバッテリーだと25度が適温で45度を超えると問題が生じるが、この新型バッテリーは75度まで問題なく使用できる」とコメントしているほか、「この新型バッテリーはエネルギー密度が高く充電時間も速い」と述べ、ています(ただし高額になりそう)。

ポルシェ・タイカンのインテリア
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ポルシェは投資を拡大

ポルシェの財務責任者であるルッツ・メシュケ氏によると、「私たちの目標は、最もパワフルなバッテリーセルに関するグローバルな競争の中で、リーディングカンパニーになることです。私たちがこの幅広い資金調達ラウンドをリードしていることは、決して誇らしいことではありません。それは、私たちのベンチャーキャピタル部門であるポルシェ・ベンチャーズを通じて、私たちが今、ベンチャーキャピタルの世界を深く理解していることを反映しているというだけの話です」とコメント。

ちなみにポルシェは将来的に自動車販売のみでは会社が成り立たなくなるとも(以前に)コメントしていて、そのために様々な会社に投資を行っており、そこからのリターン、そして開発した技術やサービスを販売することで新しい収益源を確保しようと考えているようですが、このバッテリーについては「自社向け」として使用するほか、他社への供給も視野に入れているのかもしれませんね。

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今回の投資は、ワシントン州ウッディンビルに拠点を置くポルシェ・ベンチャーズの開催した資金調達ラウンドの一部だといい、ここで獲得した資金をポルシェはグループ14に投資したということになります(グループ14は、米国で電池活物質を生産する工場建設のため、総額4億ドルを受け取ることに)。

新しいバッテリーは「ゲームチェンジャー」に

ポルシェによれば、グループ14はバッテリーの負極材料にシリコンを使用したセルを開発しており、現在のバッテリーと比較してセルの出力密度が大幅に向上するほか、バッテリー内部抵抗を低減させ、現在の一般的なバッテリーよりも高速に充電することができ、「充電時間短縮への道を切り拓くゲームチェンジャーになりうる」とコメント。

ポルシェの研究開発責任者であるミヒャエル・シュタイナー氏は「急速充電、高性能、軽量という新しいセルの特性は、ポルシェのブランドコアにマッチしており、これらは、私たちが将来的に開発する電気スポーツカーの仕様に記した開発目標にほぼ合致しています」とも述べています。

これまでポルシェはパナメーラやカイエンといった大きく重いモデルをハイブリッド化しているものの、911や718ボクスター/ケイマンといったスポーツモデル、そして比較的コンパクトなマカンについてはハイブリッド化を行っておらず(マカンと718シリーズはピュアエレクトリックモデルが発売予定)、それは「現在の技術では、ハイブリッド化することで重量が重くなり、それによってポルシェらしさが損なわれるから」だとされており、しかし今回のバッテリーだとそういった問題も解決され、比較的軽量なハイブリッドモデルやピュアエレクトリックモデルを製造することが可能となるのかもしれません。

なお、ポルシェはバッテリー技術への投資を行う反面、内燃機関を生き残らせるために合成燃料「E-フューエル」への投資も拡大させており、他の多くの自動車メーカーとは異なる手法、つまり「パフォーマンスを第一に考えた」やり方にて環境対策を進めているようですね。

ポルシェはタイカンで行く「キャンプ」ツアーを実施

ポルシェがベンチャーキャピタル部門を持つことは上で述べましたが、このほかにもポルシェは様々な子会社を持っていて、その中には旅行などを手掛ける「ポルシェエクスペリエンス」なる会社も存在し、今回そのポルシェ・エクスペリエンスは「ルーフマウントテントを装着したタイカン・ターボS クロスツーリスモにて、ブラック・フォレスト地方もしくはライン・ヘッセン地方への3日間の旅」を企画して参加者を募集すると発表。

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内容としてはシュトゥットガルト空港または市内中心部からの送迎、ルーフテントに毛布、枕、アウトドア用品、全食事(朝食2回、昼食3回、夕食2回)、そしてもちろん2泊3日の車両レンタル費用がセットになり、一人あたりのコストは2,490ユーロ(日本円で約35万円)。

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なお、「コース」は2つに分かれていて、1つはブラックフォレスト地方を訪問する内容となり、ワインディングロードでの運転を楽しんだり、現地ではハイキングコース、ジップライン、e-bike、SUP、キャンプファイヤーやバーベキューなどアウトドアアクティビティと自然を満喫するというもので、もちろん宿泊はテントにて。※画像には911のキャンプ仕様もあるが、実際に使用されるのはタイカン・ターボS クロスツーリスモのみのようだ

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もうひとつのラインヘッセへの旅はグルメ志向となっており、ミシュランの星付きシェフによる高級料理、ワインの試飲、ドイツワイン街道のガイド付きドライブ、スパークリングワイン製造見学などのスケジュールが組まれ、その後はハイキング、バーベキュー、ピクニックを楽しんだ後にやはりルーフマウントテントにて宿泊するというもの。

現在ではあわせて3回、1回につき最大8名を募集しているそうですが、枠数が少なく、なかなかの狭き門だと言えるかもしれません。

現在は世界的にアウトドア人気が高まっており、もしかすると日本でも同様のツアーが企画されるかもしれませんね(日本でも日帰りグランピングイベントが企画されたことがある)。

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参照:Porsche

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