| テスラほどその予測が上下ではっきり分かれる会社も少ないだろう |
懸念されるのは上海ギガファクトリーの閉鎖だが、これが解消されれば一気に生産台数が膨れ上がりそう
さて、先般2022年の第1四半期が「四半期ベースでは過去最高の数値になった」と発表したテスラ。
そして今回、グローバル・エクイティ・リサーチのトリップ・チャウドリー氏が2022年第2四半期に関する分析結果を公開しており、カリフォルニア州フリーモント工場については予測を10〜20%上回るペースで推移するだろう、とコメントしています。
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テスラは自社からはあまり情報を公開しない
なお、テスラCEO、イーロン・マスクCEOはツイッターにてチョコチョコと情報を公開するものの、それらは「重要な数値」ではなく他愛もないことである場合が多く(証券委員会から監視されているせいかもしれない)、よって一般のアナリストやウォール街がテスラの業績を予測することは非常に困難(テスラは広報を持たないので公式情報も決算発表以外では公開されない)。
ただしこのトリップ・チャウドリー氏は独自の方法にて情報を収集しており、というのも同氏は自身でフリーモント工場を訪問し、自身の目で生産や出荷を確認したり関係者にヒアリングを行っているため。
そして今回同氏が公開したレポートだと「最大で20%、予想より多い生産を行っている」ということになり、「予想」では1四半期あたり15万台だとされるので、「+3万台」の生産が上乗せされるということに。
この根拠としては、フリーモント工場に出入りする納入業者のトラックの台数、出荷車両を引き取りに来るトラックの台数などが挙げられ、そして同氏はこれまでにも「かなり正確な」予測を出していたようですね。
テスラ最大の生産設備「ギガ上海」はコロナウイルスのため稼働停止
なお、この「20%増しで推移」していることには理由があるようで、というのもテスラの有する工場のうち、もっとも高い生産能力を持つ上海のギガファクトリーがコロナウイルスのパンデミックによって現在生産が停止しているため。
その停止はすでに3週間にわたっており、これがさらに続くとグローバルでの生産に大きな影響を与え、この影響を最小限に食い止める、もしくは帳消しにするためにフリーモント工場の稼働率を向上せているものと思われます。
加えてテスラはオープンさせたばかりのテキサス(オースティン)工場、そしてドイツ(ブランデンベルグ)工場での生産も強化しているというレポートもあり、かつてイーロン・マスクCEOが「これらの工場の生産がフル稼働状態となるには1年半はかかるだろう」としていた見込みについても、あわせて短縮を図るのかもしれません。
ただ、この生産台数はこれまでのペースを超え、生産キャパシティを超えている可能性もあり、そうなると一時期報じられたように「生産を優先したがために品質がおろそかになる」可能性も否定できず、今後の成り行きについては状況を注視し判断する必要がありそうですね。
ちなみにトリップ・チャウドリー氏はテスラの目標株価を現在の倍以上である「2,300ドル」に置いているといい、一貫して「買い」を貫いているもよう。
参考までに、直近だとイーロン・マスクCEOのテスラ買収劇に絡んでテスラの株価は大きく下がっている状態ですが(イーロン・マスクCEOの個人的な行動がテスラの株価に大きく影響しているということを意味する)、ツイッターについてはいったん株式を非公開とした後、数年後に再上場することになるとも報じられており、これが実現すれば、今回の急落とは”逆の”理論にてテスラの株価が急騰するのかもしれません(ツイッターの再上場は、イーロン・マスクCEOに巨万の富をもたらすことになると予測)。
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参照:Teslarati
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