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独特な雰囲気を放つヴィンテージスタイルは、いつか映画やドラマで観たような憧れのスタイル

ビルの屋上に建てられた小屋や、ニューヨークを舞台にした映画で目にしたブルックリンの雰囲気あるアパートメントなどに憧れを持ったことはないだろうか。あれら劇中に出てくるような物件は、そうそう存在するものではない。日本の多くの建築物は経年変化とともに”アジ”も出てくるが、それ以上に劣化してしまう場合が多く、そのために建て直したり上塗りでごまかしたり場合が多く、古びた雰囲気が素敵に見えるアパートなど本当に数少ない。

もちろん屋上小屋は建築基準的にも無理があるし、ましてやガレージ付きの物件となれば尚更探しても見つからないというのが現実。そんな中『Garage Life』が注目したのが「Bikers Garage House (バイカーズガレージハウス)」という賃貸バイクガレージハウスだ。

竣工したてのこの物件は、1階にガレージ付きの部屋が2戸、上階は6戸のワンルームを備える集合住宅となっている。まず外観を見るだけでも一般的なマンションとは異なる雰囲気が伝わってくるだろう。テーマパークやショッピングモールでも多く見られるようになったモルタル造形を多用しているほか、ワンオフで製作したアイアンパーツなどもふんだんにあしらわれており、一風変わった雰囲気を醸し出している。

徹底したエイジング加工により、ヴィンテージスタイルを楽しむ。
モルタル造形のブロックに囲われ、長い年月を経て風合いが出たような扉は、エントランスホールへと続く。訪れた客人も非日常的なスタイルに心を奪われるはずだ。
1階にあるガレージ付きの部屋に入ると、部屋そのものが居住スペースでありながらも、バイクガレージも兼ねていることがわかる。キッチンやバス、トイレなどの水まわりこそ靴を脱いで上がるスタイルとなっているが、基本スペースが土間部分となるので、海外のように靴を履いたまま生活することとなる。


特筆すべきはモルタル造形によるエイジング加工だ。アメリカ仕込みのトップアーティストに依頼したものであり、トータル的なデザインから手掛けているため、徹底した造り込みが施されていることが細部から伝わってくる。ガレージに使われるアイアンのスライドドアは、経年によって生まれたかのような錆加工が施されているし、階段の手すりや外構のフェンスなどは鉄筋を曲げて造られたものである。総じて日常を忘れさせてくれるような空間に仕立てられており、新築でありながらもヴィンテージなスタイルを楽しめる。これはまさしくアート作品と呼べるものなのだ。

バイクというのは盗難の危険性やエンジンやシートやハンドルなどのコクピットが剥き出しという形状であるがゆえに、そもそもクルマ以上にガレージが必要なものだ。それならば、バイカーズガレージハウスのようなバイクと共に生活をするスタイルというのは、ひとつの選択肢として考えておきたい方法である。ゆくゆくは自身でガレージを建てるという夢を抱いている方であったとしても、こういった独特な雰囲気を持つガレージを実現するのも、なかなか難しいと思う。だからこそ、賃貸物件で楽しむというのは理にかなった方法ではないだろうか。


ガレージドアにはこの物件のために作ったアイアンのスライドドアが備わる。重厚感とエイジング加工がポイントだ。この写真で部屋の動線がわかるだろうか。カメラ後方が玄関で、右手にガレージドア。キッチンの対面にバスルームなどがある。

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