今回の乗りバスレポートは都営バス「都02」系統だ。錦糸町駅前(北側)から大塚駅前を結ぶ路線だ。ほぼ全区間50分の車窓をタイムラプスで2分程度に圧縮した動画を収録したので雰囲気だけでもお楽しみいただきたい。また画像ギャラリーはかつて都02系統を担当していた大塚支所の在りし日の写真を集めてみた。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
写真:小野寺利右
(動画がご覧になれない場合はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBからご視聴ください)
錦糸町駅前
錦糸町駅前は駅の南北にターミナルがある。規模は南側の方が大きいが、都02系統は北側から発車する。担当は巣鴨営業所だ。
錦糸町駅前を出た都02系統は錦糸公園や大規模商業施設であるオリナスの横を通り、蔵前橋通りに入る。石原一丁目で清澄通りを北上する。この区間は都営大江戸線の上を走る。
ではここで件のタイムラプス動画をご覧いただこう。ご覧になれない場合はバスマガジンWEBかベストカーWEBから視聴可能なのでお楽しみいただきたい。
路線のほとんどは春日通り!
本所一丁目で春日通りに入り西に向けて走るが、都営大江戸線も同じように西に向けて地下で曲がっている。厩橋(うまやばし)を渡り墨田区から台東区に入る。
そして蔵前駅前で都営大江戸線と都営浅草線に接続する。ちなみに蔵前駅は2線が都営地下鉄だがつながっておらず必ず改札外しかも地上乗り換えになるので、都営同士でも乗り換えが厄介な駅のひとつだ。
都02系統は大江戸線の駅の上に停車する。大江戸線がまだ並走しているが、つくばエクスプレスも合流し、新御徒町駅前で両線と接続する。御徒町駅前で都営大江戸線の他、JR線と接続する。
バスのきめ細やかさが光る!
御徒町付近は、JR御徒町駅、都営大江戸線上野御徒町駅、銀座線上野広小路駅が重なるように近接していて、駅目は違うものの徒歩で乗り換えができる駅だ。
しかしバスはきめ細かに停車するので、御徒町駅前や次の上野広小路バス停を使い分けることにより最短でアクセスできる。概ねこのあたりで乗客が入れ替わる。
御徒町界隈を抜けると坂道になり、湯島三丁目は千代田線湯島駅に接続し、湯島天満宮(湯島天神)に近い。本郷三丁目駅前で都営大江戸線と接続する。
なお丸ノ内線は少し離れたところに駅がある。春日通りは北西にカーブするが都02系統も同じように北西に向ける。なお、大江戸線はまだ並走している。
大江戸線はどこまで?
春日駅前で都営大江戸線と南北線に接続する。池袋駅に向かう都02系統の別系統である「都02乙」はこの付近で合流する。この先の中央大学後楽園キャンパス付近で大江戸線とはお別れ。蔵前駅から春日駅まで実に5駅分を並走したことになる。
大江戸線が去ったと思ったら今度は茗荷谷駅前で丸ノ内線と接続し、ここからしばらくは同線が並走する。次の窪町小学校停留所はかつて大塚車庫前だった巣鴨営業所大塚支所があった場所だ。
都02は大塚支所の管轄だったが廃止後に巣鴨営業所に移管された。新大塚で丸ノ内線と接続し同線はここで離れて池袋へと向かう。同時に都02系統も春日通りを離れ、ほどなくして終点の大塚駅前に到着する。
JRと都電接続
終点の大塚駅前はJRの他に都電荒川線に接続する。降車専用停留所で降車扱いをするが、乗車バス停は駅の南口に面したバス停から発車する。
都電荒川線の「撮り鉄」にも手ごろな場所で、軌道に近づかなくても駅前の広場から坂を下ってくる三ノ輪橋方面の都電や、大塚駅から早稲田方向へ90度カーブを曲がってくる都電を撮影することができる。
全線を通して乗車率の高い路線
都02系統は都市新バスの冠が与えられた路線だけあって、全線にわたり乗車率は高く、運行頻度も高いので利用はしやすい路線だ。また商業地区や文教地区はもちろん、観光地近くにも停車する。
多くの鉄道駅とも接続しているので沿線のどこに行くにも広範囲からアクセス可能な路線なので、ふらっと行って気軽に乗ることができるだろう。
投稿 都営「都02」系統の不思議!! 地下鉄との並走距離が長いのにバスの乗車率が高いワケとは は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。