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腹の具合でも悪いのかと、世之介はさほど気にしなかったのだが、あけみがすぐに席を立ち、「谷尻くん、今日もいらないの? おかゆか何か作ってあげようか」と、慌てて廊下へ出て行く。 「大丈夫です。食欲ないんで」 「だからよ、おかゆでも」 「いえ、大丈夫です」 階段を上がっているのに、まるで下…