| アキュラARX-06のデザインはアキュラの市販車と多くの共通点を持つという |
カモフラージュに用いられるのは「タイプS」のSレター
さて、アキュラが2023年から導入されるLMDh規定に則って開発されたレーシングカー、ARX-06のティーザー画像を公開。
このLMDh(ル・マン・デイトナ・ハイブリッド)規定について、これまで別々のレギュレーションに沿って展開されていた北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップと、ル・マン24時間レース含む欧州のWECとの相互乗り入れを可能とするもの。
これによって各自動車メーカーは「IMSAとWECでレーシングカーを作り分ける必要がなくなり」ローコストにて北米と欧州市場のレースに参戦できるようになるわけですが、このLMDhの導入によってアキュラはじめBMW、キャデラック、ポルシェ、アウディ、ランボルギーニが参戦を表明していて、これらビッグネームが競うということで大きく(2023年以降のモータースポーツが)盛り上がることが期待されます。
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ル・マン24時間レースの開催にあわせレーシングカーを発表するチームも
なお、アキュラは6月11日と12日にかけて競われるル・マン24時間レースの開催に合わせてこのレーシングカーを公開するものと思われ、BMWとキャデラックもおそらくは同様の意向を持っていると考えられます(BMWは6月6日に発表するとアナウンス済み)。
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そしてこのLMDh規定が歓迎される要素はもうひとつあり、それは「オレカ、リジェ、ダラーラ、マルチマチック」という指定された4つのコンストラクターのシャシー、そして指定されたハイブリッドシステムを使用するべく定められていること。
これによって車体やハイブリッドシステムというお金のかかる部分の開発コストを節約でき、逆に自社で開発するのはエンジンとボディワークということになります。
つまりは参戦費用が大きく下がり、しかしある程度の自社のオリジナリティを出せるということになるため、多くの自動車メーカーが食指を動かしたわけですね。
ちなみにポルシェはマルチマチック、BMWはダラーラのシャシーを使用しますが、アキュラが採用したのはオレカ製。
アキュラのエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター、デイブ・マレック氏によると、「アキュラARX-06のエクステリアデザインは、アキュラの新しい乗用車を作るのと全く同じプロセスで作られています。アキュラの市販車デザインをリードする世界的なスタイリストが最初のスケッチを作成し、それをいくつかのデザイン候補に絞り込んでいきました」とのことで、まだまだそのディティールはわからないまでも、そのデザインはある程度アキュラの市販車との共通性があったり、また未来を示唆するものだとも考えられます。
その後アキュラの開発チームは空力と風洞模型のテストを行うために実車と同じサイズを持つスケールモデルを作成しており、さらにその後ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント社の協力を得て、このクルマに対するフィードバックを得た、とアナウンスされています。
現在のところ「デザインは、テストと評価のプロセスを通じて改良が続けられ、アキュラの重要なスタイリングキューを維持しながら、パフォーマンス目標を達成する最終処理にたどり着いた」とされ、2023年の参戦に向けかなりのところまで開発が進んでいるようですね。
参考までに、ARX-06という車名は、アキュラが創業から5年後の1991年までずっとレース活動を続けていたことにちなんでいるといい、「Acura Racing eXperimental, generation 6の頭文字」なのだそう。
アキュラはすでにIMSAのDPiクラスで豊富な経験を持っていますが、開発パートナーとして(ともに戦い)2019年と2020年にマニュファクチャラーズ、ドライバーズ、チームの3冠を達成したチーム、ウェイン・テイラー・レーシングとメイヤー・シャンク・レーシングが起用されています。
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