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<p>マスク 外す?外さない?不要局面でも「人目が」</p><p>マスク 外す?外さない?不要局面でも「人目が」 オフィスワーカーや若者、親子連れなど、マスクについての思いをたずねた。</p><p>暑く、じめじめもするこの時期。新型コロナウイルス禍で3回目の梅雨どき、そして、夏となる。熱中症などへの懸念から、政府はマスクについて、屋外で人との距離が十分と…</p><p>若者が多いセンター街を訪れていた女子大学生(20)はマスク姿。「暑くて外したいけれど、マスクを着けない人が増えるまでは…」と周囲の目が気になる様子。横浜市の女性(22)も「2割ぐらいの人がマスクを着けないようになったら外したい。世間が外す流れになってほしい」と期待をにじませた。 マスクなしで歩いていた男性(34)は「マスクを着けていると、相手の顔が分からない」と語った。 親子のコミュニケーション大切 小学生と幼稚園児の娘2人を連れた女性(29)は「屋外ではマスクなしで遊ばせている」といい、「最近は保護者の間でも、そこまで気にはしていないような雰囲気」と話した。 小学2年の娘と一緒にいた女性(41)は「マスクはこの3年の間で、子供たちにとっても当たり前になった」と話し、娘も「あまり気にならない」と口にした。 「ママ友」同士で1歳と7カ月の子供を連れ、レジャーシートを広げていた30代の女性2人は「着用緩和の流れは大歓迎」と口をそろえる。その上で、「子供をあやすときはマスクを外している。まだ周りの目は気になるけれど、お母さんの顔が見えれば子供も安心すると思う」といい、「コロナ禍でも親子のコミュニケーションは大切にしたい」と思いを語った。 厚生労働省は徒歩での通勤など、人とすれ違うが会話がない場合や、ランニングなど離れて行う運動、屋内でも人が少ない図書館のように距離がとれて会話がないケースでは、着用の必要がないとしている。ただ、こうした状況でも、マスクを外す人は少ない。 新潟青陵大の碓井真史教授(社会心理学)は「罰則を設けてマスク着用を義務化した海外と異なり、日本は国民が自発的にマスクを定着させた側面が強い」と指摘する。 その上で、「こうした流れで習慣化した行動を変えるのは容易ではなく、放置すればずっと続く可能性すらある」と説明。実際、勤務先の大学では、距離がとれて会話がない授業でもマスクを外す生徒はほとんどいないという。 碓井教授は「感染の不安からではなく、周囲の批判を気にしてマスクをする人が今は特に多いように思う。不要な場面でマスクを外してもらうには、国や専門家などのリーダーが現状より強いメッセージを発する必要がある」と語った。 (桑波田仰太、長橋和之、深津響、末崎慎太郎)</p>