2022年秋のリリースが予定されているiPhone 14シリーズだが、これまでの噂では、「iPhone 14」の外観はiPhone 13からほとんど変更がない模様だ。唯一、Proモデルはディスプレイからノッチがなくなりカメラホールデザインに変更される。また、売上が不振だったminiモデルは廃止され、新たに6.7インチのiPhone 14 Maxがラインナップされる。Appleはエントリーモデルとプレミアムモデルの差別化を推し進めるようで、プロセッサ、カメラなどでProモデルとはかなり違いがありそうだ。
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- デザインはほとんどiPhone 13シリーズとほとんど変わらず
- iPhone 14 Proモデルではディスプレイのノッチがなくなり、インカメラ部分のみ穴があくデザインに
- 6.1インチおよび6.7インチのディスプレイサイズ展開
- 「mini」モデルは廃止
- Lightningポートを継続
- ディスプレイのノッチはなくならず
- プロセッサは、A16はProモデルにのみ搭載。標準モデルはA15を継続か
「iPhone 14」シリーズの特徴
iPhoneの機能は、 iOSのアップデートで大きく変化する。以前Appleは、「3Dタッチ」や、「FaceID」の導入で、iOSの動作を大きく変えたことがあったが、次期iPhone 14では、ハードウェア的な変更はプロセッサの変更とカメラの更新に留まり、iOSの動作を根本的に変えるような大がかりなハードウェアの変更はないようだ。
モデル名 | iPhone14 | iPhone14 Max |
iPhone14 Pro |
iPhone14 Pro Max |
|
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コードネーム | D27 | D28 | D73 | D74 | |
現行モデル | iPhone13 | 新機種 | iPhone13 Pro | iPhone13 Pro Max | |
SoC | A15X Bionic | A16 Bionic | |||
RAM | 6GB LRDDR4X | 6GB LRDDR5 | |||
ディスプレイサイズ | 6.06インチ | 6.68インチ | 6.12インチ | 6.69インチ | |
ディスプレイ解像度 | 2,532 x 1,170 460ppi |
2,778 x 1,284 458ppi |
– | – | |
ディスプレイ仕様 | LTPS(低温多結晶シリコン) フレキシブルOLED |
LTPO(低温多結晶酸化物) フレキシブルOLED 常時点灯ディスプレイ |
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ディスプレイ リフレッシュレート |
60Hz | 1-120Hz(可変リフレッシュレート) ProMotion |
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ディスプレイデザイン | ノッチありの全面ディスプレイ | i文字型パンチホール全面ディスプレイ | |||
リアカメラ | (広角) | 1,200万画素 | 4,800万画素 | ||
(超広角) | 1,200万画素 | ||||
(望遠) | 1,200万画素 | ||||
フロントカメラ | オートフォーカス機能搭載 F1.9レンズ |
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本体サイズ (単位:mm) |
高さ | – | – | 147.46 | 160.71 |
幅 | 71.45 | 78.53 | |||
厚さ | 7,85 | 7.85 | |||
ボディ素材 | アルミニウム | ステンレス(チタンとの噂もあり) | |||
カラー展開 | ミッドナイト、スターライト、スカイブルー、レッド、パープル、オレンジ | グラファイト、シルバー、ゴールド、ダークパープル、オレンジ | |||
有線接続ポート | Lightning端子(通信速度がUSB2.0からUSB3.0相当に高速化) | ||||
充電速度 | 35W高速充電 | ||||
その他 | 衛星通信によるSOSメッセージ送信機能が搭載 |
デザインの噂
これまでの「iPhone 14」のリークのほとんどは、プロモデルである「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」に注目が集まっていた。
その理由は、iPhone 14 Proモデルは、ディスプレイの悪名高いノッチがなくなり、インカメラとFaceID機構部分は錠剤型と丸穴の「i型パンチホール」の最小限のカットに変更されるからだ。逆に、iPhone 14モデルに関してはほとんど外観上の変更がなさそうだ。どうやらAppleは、iPhone 14シリーズでは、エントリーモデルとProモデルで大きく差別化することを考えているらしい。
デザインの変更と言うわけではないが、そもそものサイズによるラインナップの構成に大きな変化があり、iPhone 14では小型サイズの「mini」がなくなり、代わりに大画面サイズの「iPhone 14 Max」が登場するとの噂だ。
iPhone 14 Maxは画面サイズ以外にiPhone 14との差はないが、内部的な余裕もあり、またディスプレイサイズも大きくなることから、バッテリー容量は当然増えるが、iPhone 13 ProとPro Maxのように、iPhone 14よりもiPhone 14 Maxの方がバッテリー持続時間が長くなる事が期待される。
カメラについて
iPhoneカメラは、最も使用されている機能の1つであるため、デバイスの最も重要な部分だ。Appleは通常、ハードウェア自体がそれほど変更されていない場合でも、世代が変わるごとに何かしらカメラに新しい機能を追加している。
iPhone 14モデルは引き続き背面カメラは2台で、1つは12MP広角レンズで、もう1つは12MP超広角レンズの予定だ。画素数以外に絞り値などでの変更は今のところ情報がない。
逆にiPhone 14 Proも3カメラ構成は変わらないが、標準(広角)カメラが48MPへと高画素化されるとの噂だ。これはiPhoneカメラの歴史でも大きな変化となるだろう。
iPhone 13 Proには、オートフォーカス機能を備えた新しい超広角レンズが搭載され、iPhoneで初めてマクロ撮影する事が可能になった。iPhone 14も超広角レンズが搭載されているため、マクロ撮影機能が標準のiPhone 14に拡張されることが期待できる。
また別のアップグレードとして、自撮りカメラの変更もありそうだ。既にMacやiPadのインカメラには搭載されている、「センターフレーム」機能をiPhoneに搭載する可能性もある。新しい情報では、Appleがf/2.2からf/1.9のより明るいレンズを自撮りカメラに搭載する事が報道されている。また、ビデオおよびFaceTime通話でのフォーカス追跡を改善するために自撮りカメラにオートフォーカスが追加される可能性も報じられている。
ディスプレイ
「iPhone 14」のディスプレイ自体の技術や材質の変更などについては、新しい情報は明らかになっていない。
iPhone 14 Proモデルに関しては、ディスプレイデザインが「i型パンチホール」に変更されることも大きいが、「常時点灯ディスプレイ」が搭載されるとの噂もあり、大きな変更が予想される。
ここでもProモデルでは大きな変化があるようだが、標準モデルはあまり変化がないことが予想される。
現在iPhone 13 Proモデルに搭載されている、120HzのProMotionディスプレイは、引き続きiPhone 14シリーズでもProモデルのみへの搭載になりそうだ。これは、サプライチェーン上の問題になり、供給が十分に得られないためと言われている。iPhone 15シリーズからは、供給の問題が解決され、標準モデルにも120Hzの高リフレッシュレートディスプレイが採用されるのではないかとのことだ。
iPhone 13で採用されたディスプレイが、そのままiPhone 14に採用される可能性があり、すなわちiPhone 14のディスプレイは、6.1インチ、460ppiのOLEDディスプレイとなる。
また、大画面サイズの「iPhone 14 Max」は、6.7インチ、458ppiのOLEDディスプレイと言われている。
ケーブルとコネクタ
Appleは、Lightningコネクタが「次の10年間のコネクタ」であるしていることから、iPhone 14シリーズでも粘り強くLightningコネクタを採用するようだ。
ただし、今後は時代の流れ、政治的な圧力もあり、iPhoneもUSB-Cへの以降を余儀なくされている。実際にAppleはUSB-CタイプのiPhoneをテストしているようで、早ければ2023年のiPhone 15シリーズから搭載されるとのことだ。
Jon Prosser氏やMing- Chi Kuo氏などのリーカーによると、AppleがiPhoneでUSB-Cを使用する可能性は低く、代わりにポートレスデバイスに移行する可能性が高いと考えている。こうしたポートレスiPhoneの噂は何年も続いているが、「iPhone14」では技術的な問題からか、ポートレス設計に移行する準備ができておらず、Lightningを再び使用する予定だ。その代わり、ポートレスへの移行は一気にではなく、徐々に行われる可能性もある。
たとえば、MagSafeは、磁気アクセサリおよび充電システムとしてiPhone 12から導入された。現在は電力供給にのみ使用されているが、将来のアップデートでデータコンポーネントを取得して、データ転送が行える可能性も示唆されている。
Appleが「iPhone15」でポートレスに移行する準備ができている場合、ユーザーは「iPhone14」シリーズで何らかの兆候を見ることができるだろう。
生体認証
iPhoneにFaceIDが導入されて久しいが、一部のユーザーは指紋センサーを好み、iPhoneに指紋センサーを取り戻すことに熱心だ。
以前の噂では、新型iPhoneにFaceIDとディスプレイ埋め込み型の指紋認証の両方が搭載されると言われていたが、難航したのか、中止したのか、最近はあまり噂が出て来ない。
Appleはディスプレイの下にFaceIDセンサーを隠すことを検討しているようだが、これについてはまだまだ先の話になりそうだ。
生体認証に関しては、iPhone 14シリーズでは引き続きFaceIDが採用される。ディスプレイのノッチはPro以外ではなくならないとのことだ。
プロセッサー
iPhone 14とiPhone 14 Proの大きな差別化要因が、搭載されるプロセッサーだ。新型のA16 Bionicチップは「iPhone 14 Proモデル」にのみ搭載され、iPhone 14モデルはA15 Bionicを引き続き使用することになる事が複数のソースから確認されている。
なぜそのような区別が必要なのかは憶測の域を出ないが、大きな理由としては製造上の都合とのことだ。
また、すべての「iPhone 14」モデルに6GBのRAMが搭載されるとのことだ。これは、iPhone 13の4GBから増加となる。
だが、iPhone 13に搭載されている物と全く同じA15チップというわけでなく、iPhone 13 Proに搭載されていたGPUコア数の多いA15が搭載されると言われており、若干のスペックアップが期待できる。
価格と発売日
モデル名 | iPhone14 | iPhone14 Max |
iPhone14 Pro |
iPhone14 Pro Max |
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予想価格(税込) | 109,800〜 | 120,800円〜 | 149,800円〜 | 164,800円〜 |
発表日 | 2022年9月13日 | |||
予約開始日 | 2022年9月16日?(iPhone 14 Maxのみ遅れるとの情報あり) | |||
発売日 | 2022年9月23日?(iPhone 14 Maxのみ遅れるとの情報あり) |
※予約開始日と発売日は、過去の発売動向から設定したTEXAL独自の予想値
iPhoneに関しては、大幅な価格変更は見られないのが通例だが、それはドルベースでの話であって、日本円では昨今の円安の影響もあり値上がりが予想される。
Appleの以前の価格戦略から、「iPhone14」の価格はiPhone 13と非常に近い物になると見られる。今まではminiがラインナップされていたため、これをエントリーモデルと位置づけられたがそれもなくなったため、iPhone 14が799ドル~になるのではないかと思われる。
「iPhone 14 Max」は、iPhone 14 Pro Maxの予想価格999ドルを下回る、899ドルあたりになるのではないだろうか。
Appleは9月13日に開催すると言われているAppleイベントで「iPhone 14」のラインナップを発表する可能性が高い。
そうなると、今までの過去の例から考えて、9月16日に予約を開始し、9月23日に発売となる可能性が高いのではないだろうか。ただし、iPhone 14 Maxに関しては供給が遅れるようだ。